エジプトの首都カイロの支局近くの建物に、マクドナルドやスターバックスコーヒーなどのロゴに赤色で「×」と書かれた垂れ幕が下がっている。パレスチナ自治区ガザでイスラム原理主義組織ハマスへの攻撃を続けるイスラエルを非難し、自衛権に基づく攻撃を容認した欧米の商品のボイコットを求めるものだ。 不買の呼びかけはエジプトやヨルダンなどで広がったといわれる。日中、支局近くのスターバックスをのぞいたら20人ほどの客がいたが、前はもっとにぎわっていたように思う。 カイロでイスラエルへの抗議デモは起きておらず、街中を歩く限りは普段と変わりはない。ただ、人々には「ガザのパレスチナ人は同じアラブの同胞だ」という意識が根強い。 カイロに住む30代の女性は「毎日、テレビでガザの惨状を見るのがつらい。ずっと憂鬱で精神にも影響が出ているかもしれない」と話した。心の中にやり場のない怒りを抱えている人は少なくないようだ。 イス