タクシー業界の常識を変えた配車アプリ「GO」。それを手がけた業界最大手の「日本交通」の3代目社長だった川鍋一朗氏は、入社後に巨額の損失を出す失敗をしながらも、自らタクシー乗務員を務め、次々に画期的なサービスを打ち出してきた。専門知識を持つ運転手の案内で観光スポットを巡ったり、介護研修を受けた乗務員がサポートしたり。強力なライバルとの対峙や、今後の展開について、川鍋氏に聞いた。 【動画】4億5000万円の累損からアプリで激変させたタクシーのビジネスモデル ----日本交通創業者のお祖父様が「昭和のタクシー王」と呼ばれた方で、お父様はどういう方だったんですか? ビジネスパーソンとしては、完全なる反面教師ですね。 私が30歳で日本交通に入社したとき、父は62歳で、癌だったんです。 ----ご病気だったんですね。 その前までに、巨額の借金を作っていました。 父は不動産投資をやっていましたが、バブル