ペット犬高齢化の背景には、愛犬を家族の一員ととらえ、年老いた犬でも献身的に介護する飼い主の増加がある。その半面、足腰や視力が弱って寝たきりになったり、認知症で徘徊(はいかい)や夜鳴きを繰り返したりする犬も増加。飼い主の介護疲れが深刻化し、高齢犬のデイケアサービスなどのビジネスも生まれている。 総務省によると、飼い主世帯がペット関連で支出した昨年の平均額は、前年比4.6%増となる1万8323円。データのある平成2年以降、過去最高を記録した。一方、犬猫の飼育数は、16年に15歳以下の子供の総数を追い抜いた。 ペット犬の高齢化を受け、紙おむつや足に装着する歩行補助器など、専用の介護商品も次々と登場。販売を手がける「ヤマヒサペットケア事業部」(大阪市)によると、売り上げは年々右肩上がりで、昨年度も前年比2割増だった。同社は「今後もニーズは増えるはず」とみている。 一方、大阪府熊取町の泉南動物病院で