人権団体などによる妨害が続く北京五輪の聖火リレーで、9日に実施される米サンフランシスコで混乱が悪化した場合、国際オリンピック委員会(IOC)が世界の各都市を巡る「国際ルート」の中止を検討することが分かった。IOCは北京で10日から予定していた理事会に先立ち、9日に緊急理事会を開催する。 関係筋は「サンフランシスコは実施する。しかし万が一、負傷者が出た場合はすべての情勢が変わるだろう」と語った。IOCは「リスクを減らすために」(同筋)サンフランシスコのリレー規模の縮小などを中国側と詰めている。 8日に北京入りしたロゲ会長は、国際ルート全体の中止の可能性について「どんな議論になるか予想することはしない。起きたことを分析し、必要な決断を下す」と言及を避けた。国際ルートは26日に長野での聖火リレーを予定する。(共同)