停滞する憲法論議=民主抵抗、審査会開かれず 国会の憲法論議が停滞している。鳩山由紀夫首相は連立を組む社民党や民主党内の護憲派に配慮し、憲法改正の持論は封印。民主党は、懸案となっている参院憲法審査会の規程づくりを、今国会も見送る。これに対し、自民党は夏の参院選で憲法改正を政権公約の柱に位置付ける方針で、改正原案の国会提出も視野に入れ検討している。 「鳩山首相のおじいさんは憲法改正を標ぼうして衆院を解散し、大勝した鳩山一郎元首相だ。おじいさんの遺志を継ぎ、敢然と前進してほしい」。中曽根康弘元首相は4月末、都内で開いた「新しい憲法を制定する推進大会」で改憲に消極的な首相に不満をぶつけた。 護憲派と改憲派を抱える民主党は長年、党分裂につながりかねない憲法論議を避けてきた。昨年の衆院選マニフェスト(政権公約)では、憲法改正を「慎重かつ積極的に検討」すると明記したが、首相は1月の参院本会議で「首