深い、海の底にいるような気がする。 最近の僕の唯一の楽しみと言えば、二十三時を過ぎてからのインターネットであった。 毎日僕は真っ暗な部屋で唯一の光源であるパソコンのモニターの前に座る。その電脳空間上では日本のどこかの顔も知らぬ誰かが個人のサイトを作り、何か色々な文章を書いている。 こういったツールが出来るまでは、きっとかたちにならずに、その人の生活のなかに、その人の心のなかに、ひっそりと消えていったであろう言葉を、クリックで画面を切り替えながら読み集めていると、なんだか人のゴミ箱を漁ってその住人の生活を想像しているような、見てはいけないものを覗いてしまっているような、素敵な窃視の気分になれる。 もちろん、ただ人の作ったものを見るだけでなく、僕自身もサイトを作り、そこに毎日のように文章を書いている。どうやったらもっと多くの人に見て貰えるのかなあと考えたりもする。 ランキングサイトなどに登録し