前の記事 「ITで無給勤務が常態化」会社を訴える例が続く 強磁場の世界:「ネズミの浮揚」や「世界最強のMRI装置」 2009年9月29日 Alexis Madrigal 磁性流体のスパイク現象。画像はwikipediaより 現在、人体に使われる世界で最も強力な磁気共鳴画像(MRI)装置は、重量45トンの電磁石で9.4テスラの磁場を発生させる。 テスラとは、磁場[磁束密度]の強さを表わす標準的な測定単位だ。9.4テスラという数値は、世界最強の粒子加速器である『大型ハドロン衝突型加速器』(LHC)の電磁石よりも強力だ(ご存じのように、LHCには電磁石が大量にある)。[LHCでは、超伝導加速空洞により陽子ビームを加速し、8テスラ強の超伝導電磁石でその軌道を曲げて円形の周回軌道に乗せる] イリノイ大学シカゴ校に設置されている世界最強のMRI装置は、粒子の加速ではなく人間の脳の観察に利用されている。
お金や物を直感的に公平に分ける人かどうかは、脳の扁桃(へんとう)体という部分の活動を調べると予測できる――。玉川大脳科学研究所の春野雅彦研究員らの研究で、そんな結果がわかった。20日付の米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に掲載される。 知らない相手と一緒に仕事をし、平均報酬が約100円と仮定して、例えば「自分の報酬が177円で、相手が36円」だったら「ダメ」と感じるのか、「よい」と思うのか、「ちょっとダメ」「まあよい」の選択肢も含めて選んでもらい、公平感などを判断した。 64人の男女のうち、別の実験で判断が比較的ぶれない39人を選び、36通りの報酬の分け方を示し、数秒間で判断する際の脳の活動を機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で測った。すると、自分の報酬が多くても相手が多くても嫌がる「公平な人」たちに限って、報酬に差がある提示を受けた場合、側頭葉の内側にある扁桃体が活動し、差
ついに頭の中まで隠せなくなったか! 脳内思考を映像でも解析成功2009.12.10 12:006,359 悪用されなかったらいいんですけどね... すでに脳内に思い浮かんだ言葉を探知できるレベルにまでMRIスキャン技術も進んでいたそうですが、このほどカリフォルニア大学バークレー校の神経科学者であるジャック・ギャラント博士らが進める実験では、ついに脳内に思い浮かべるシーンを動画でコンピュータ上に映し出すことに成功しちゃいましたよ。 この分野では世界でも最先端の研究を進めるギャラント博士ですが、昨年までの成果として、実験者が脳内で思い浮かべている写真や絵を表示してしまうレベルには到達済み。しかしながら、あくまでも静止画が基本であったため、もっと流れるような動きで、脳内思考を動画で再現できるようにと日々研究を重ね、ついにかなりの精度で思い描かれたシーンの動画再生まで可能になったんだとか。 言葉を
【脳研究 - issues】 小川誠二:ニューロイメージングと倫理問題 / Neuroimaging and Ethical Problems [1] - CARLS newsletter No.8 (慶應大学グローバルCOE「論理と感性の先端的教育研究拠点」) 先日何気なく人づてにもらった慶應GCOEのニュースレターに、fMRIの発明者であられる小川誠二先生 [2]の論説が掲載されていたので、ここにご紹介いたします。極めて重要な示唆に富んだ文章ですので、全文引用させていただきます。お読み下さい。 現今、人間の「こころ」(mind/heart)は脳にあるということに異論を唱えるものは居ない。脳の構造と機能に関する知識をもとに、ニューロイメージングの手法を使ってこころの神経基盤を探る努力が盛んになっている。ひとの関与する社会科学の諸問題が脳の中で如何に処理されているのかを可視化することは慶應
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog そういえば日本語で書かれたSPM(正確にはfMRIデータのGLM / multiple regression analysis)解説書ってほとんどないなぁ、と思ったので浅学ながら僕が勉強・実践して覚えたことを書き残してみることにしました。これからfMRIを始められる方の参考になれば幸いです。ただし、これだけ抱負を書いておいて何ですが自己流で身に付けた知識ばかりなので正直言って内容に責任は持てません。 疑問点などおありの際はちゃんとしたdocumentに当たることをお薦めします。 【SPMとは?】 Statistical Parametric Mappingの略です。日本語に訳そうとしてもなかなかうまくいかないので、普通は英語のままにすることが多いです。「統計量マッピ
「第1回BAICセミナー」 fMRI実験刺激提示用ソフトウェア「Presentation」入門 23名の参加者があり、盛況のうちに終了しました 資料はこちらからダウンロードしていただけます。 ・"HOW TO USE Presentation" (講習会資料) ・セミナー時に使用したPowerPoint Files ・Presentation Sample Script 詳細: 日時:2003年7月18日(金) 10:30 ~ 16:15 場所:(株) 国際電気通信基礎技術研究所 (ATR) 01会議室(予定) 使用言語:日本語 受講料:無料 講演者: 高見和彰(関西大学大学院総合情報学研究科) (脳活動イメージングセンタ研究補助員) 講習会内容: Neurobehavioral Systems社のPresentationはfMRI装置を用いた脳機能イメ ージング研究において、刺激提示の制
ScienceNews記事より。 神経科学や医学の研究や診療の場において、MRI(核磁気共鳴画像法)は3次元の画像を得る良い方法であるが、これまでのところあまり解像度は高くなく、もっと細かい画像を見たいという研究者らの要望には応えきれていなかった。これに対してIBMアルマデン研究所の科学者たちは、Proceedings of the National Academy of Sciencesの1月12日号に投稿した論文"Nanoscale magnetic resonance imaging"(アブスト)の中でMRIを改良したMRFM(”magnetic resonance force microscope”)という新たな手法の成果を報告した。 ウイルスの三次元画像を撮影することも可能な10ナノメーターの分解能という、従来と比較して1億倍もの解像度を達成したとしている。さらにこの手法の改良を
健康診断や検査で用いられるMRI室の中には絶対に金属を持って入ってはいけないと注意されますが、その理由がとてもよく分かる動画です。これを見たらそんな気はなくなります。 詳細は以下。 YouTube - Dangers of MRI's 空の酸素ボンベを使って実験します MRIは強い磁力を利用するので近くに持って行くと引っ張られます なのでこのように置くと 滑り出して… 大変なことになります。これがもし本当の頭だったら… 両手で引っ張ってやっと取れるほどの磁力 この映像はMRI室に置いてあった酸素ボンベがMRIの磁力に引っ張られて飛び、6歳の男の子の頭に当たって死亡した実際の事故の状況をもとに作られたそうです。医師から注意を受けるとは思いますがくれぐれもMRI室に金属を持って入らないように気をつけましょう。
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - reviews】 Neuroimaging. Growing pains for fMRI (News Focus / Miller G, Science. 2008 Jun 13;320(5882):1412-4) さて、前回は大御所Logothetisの手によるNature掲載の総説をご紹介しました。今回は、Scienceのnews focusに出た解説記事のご紹介です。著者は担当ライターであるGreg Miller、タイトルはズバリ「fMRIの成長痛」。何やらきな臭いものを感じてしまうタイトルですね。 Logothetisの総説は、概ねfMRIという手法が古今東西変わらず持ち続ける利点と難点、そして原理的な問題点とその解決策について論じていたよう
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - reviews & issues】 参考文献(本文中で直接reviewはしておりません) Ogawa S: Brain magnetic resonance imaging with contrast dependent on blood oxygenation (Ogawa S, Lee TM, Kay AR, Tank DW, Proc Natl Acad Sci U S A. 1990 Dec;87(24):9868-72) Intrinsic signal changes accompanying sensory stimulation: functional brain mapping with magnetic resonance imagi
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - headlines】 What we can do and what we cannot do with fMRI (Logothetis NK, Nature. 2008 Jun 12;453(7197):869-78) Single-trial coupling of EEG and fMRI reveals the involvement of early anterior cingulate cortex activation in effortful decision making (Mulert C, Seifert C, Leicht G, Kirsch V, Ertl M, Karch S, Moosmann M, Lutz J, Möl
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - reviews】 What we can do and what we cannot do with fMRI (Logothetis NK, Nature. 2008 Jun 12;453(7197):869-78) / Supplementary Information 最近research papersにいいネタがないので、総説ではありますが非常に重要と思われるこの論文をScienceの関連記事と合わせてreviewしてみようと思います。著者は大御所Logothetis。元々nhp studyで有名な人だったわけですが、fMRIが世に出てからはNature (2001)などで小川誠二先生のBOLD原理を確立させるべく傍証を次々と発表していることでも
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