平凡社、2018年4月、本体3,600円、A5判上製352頁、ISBN978-4-582-74431-6 ★イーグルトン『文学という出来事』は、『The Event of Literature』(Yale University Press, 2012)の全訳。目次は以下の通りです。 ★「文学理論は、ここ二十年で、かなり流行遅れとなった」という一文で始まる巻頭の「はじめに」でイーグルトンは本書の執筆意図についてこう説明しています。「状況の異常さ〔…〕なにしろ大学では教員も学生も、文学とは虚構〔フィクション〕とか詩とか物語〔ナラティヴ〕などの言葉を習慣的に使いながら、それらが何を意味しているのかについて議論する準備も訓練もできていないのだから。文学理論家とは、こうした事態を、たとえ危険極まりないとは思わないとしても異常であると思う人びとである。〔…〕またさらに文学理論の流行が遠のいた結果、答え