「表外漢字字体表」の答申をうけて、新聞業界も続々と表外漢字を伝統的字体に戻しはじめた。平成16年にはJIS規格も国語審議会の答申を生かすべく改正され、「かもめ」のコードは朝日字体に譲って、あらたに「かもめの正字体」に対応するコードが作られた。 違う。JIS規格において「鴎」と「鷗」の文字コードが分離されたのは、1990年10月1日のJIS X 0212制定の時点だ。JIS X 0212の76区31点に「鷗」が収録されたことで、JIS X 0208の18区10点の「鴎」との分離がおこなわれた、と考えるべきだ。この結果、1995年1月1日制定のJIS X 0221においても「鴎」と「鷗」は異なる文字コードとなっており、Windows 98ですら「鴎」と「鷗」の両方を表示できた。あるいは、JIS X 0213に限ったとしても、2000年1月20日の制定時点で「鴎」と「鷗」には別の文字コードが付与