書店の文芸誌コーナーがこのところ急に、彩り鮮やかになってきた。コミック誌と見間違えてしまいそうなものや、とんがりモード誌のように見えるもの、ミュージシャンが表紙で音楽誌みたいにも見えるものなどなど、装丁も版型もいろいろだ。パラパラとのぞいてみれば、中身もまた千差万別である。 この春は個性のまったく異なる文芸誌が一挙に4誌も創刊された。ときを同じくして、既存の文芸誌や読書情報誌もいくつかリニューアルしている。 斜陽がささやかれて久しいこのジャンルに、いったい何が起こっているのだろうか? (文/ 石川れい子、構成/ 根村かやの)