SNSなどでは、アイヌ民族のあれやこれやに対し事実誤認や偏見に基づく暴言や誹謗中傷、ヘンテコな誤解が呟かれている。実際にはその先には当事者がいて、それらの暴言や誹謗中傷によって傷つく人がいる。気軽に呟くその言葉はそのままヘイトスピーチにつながっていることも多い。 本noteはそれらの事実誤認に応えるために開設した。心当たりのある方は悪意のある言説に乗せられ、犯罪者にならないためにもお読みください。 ※ここではアイヌに対して日本のマジョリティである日本民族、和人を「和民族」と統一して表記します。 アイヌ文化の成立が年表で13世紀となっていても、「北海道の歴史年表に書いてある。13世紀以前にアイヌは存在しないのだ!」 というヘンテコな誤解と暴論が存在する。誤解はこう続く「アイヌ民族は13世紀になって北海道にやってきた侵入者なのだ!」。 もちろんこれは間違いで、アイヌ文化の成立が北海道の歴史年表
「アイヌに会ったことない」それって 本当?『ゴールデンカムイ』を観る前 に知るべきアイヌへの差別の歴史 北原モコットゥナㇱ教授 インタビュー前篇 『ゴールデンカムイ』の人気で、アイヌの文化や伝統への関心は高まっています。でも、アイヌの人々が抱える差別や生きづらさについて、思いを巡らせられている人はどれだけいるでしょうか。 アイヌへの差別の構造について考えることは、女性やLGBTQ+、障がい者など他のマイノリティ差別の理解にも繋がります。『ゴールデンカムイ』の監修にも参加している、北海道大学教授・北原モコットゥナㇱさんにアイヌの人々がどんなことに「もやもや」を感じているのか、そして無知・無理解の構造、マイノリティとマジョリティの関係性などを伺いました。 》後篇を見る 『ゴールデンカムイ』でアイヌに興味を持ったなら 差別や偏見にさらされてきた歴史も知ってほしい 自身もアイヌとしてのルーツを持つ
金カムの映画化で「主人公はアイヌが演じるべき」って自称映画好きの人たち(笑)が言ってる。 原作の段階からアイヌの人や研究者の声を聴きながら作られてるんですわ。 映画も独自のアイヌ監修シーン入ってるんですわ。 すべての人が納得するのは難しいけれど、頑張って作ってくれていると思う。 ポリコレ棒で叩こうとしてる映画好きの人たち、 「蒙昧を啓蒙してやろう」って魂胆が見え見えなんですよ。 上映されるまでほとんど作品のことを知らなかったでしょう。 ハリウッドの複数の作品で、実際の聴覚障碍者が聴覚障碍者の役を演じている。 そのおかげで聴覚障碍者の演出が向上しているし、社会の理解が進んでいる。 それはいいことだと思っています。 日本には29万人の聴覚障碍者がいるらしい。 それに比べてアイヌは1万人もいない。 年齢もだいぶ上に固まってる。 聴覚障碍者のフレームを雑にアイヌに流用するのは、聴覚障碍者にもアイヌ
SNSなどでは、アイヌ民族のあれやこれやに対し事実誤認や偏見に基づく暴言や誹謗中傷、ヘンテコな誤解が呟かれている。実際にはその先には当事者がいて、それらの暴言や誹謗中傷によって傷つく人がいる。気軽に呟くその言葉はそのままヘイトスピーチにつながっていることも多い。 本noteはそれらの事実誤認に応えるために開設した。心当たりのある方は悪意のある言説に乗せられ、犯罪者にならないためにもお読みください。 ※ここではアイヌに対して日本のマジョリティである日本民族、和人を「和民族」と統一して表記します。 アイヌ民族は北海道の先住民族ではない、のか?まずは、先住民族とは?、というところから始めよう。 「先住民族とは一地域に、歴史的に国家の統治が及ぶ前から、国家を構成する多数民族と異なる文化とアイデンティティを持つ民族として居住し、その後、その意に関わらずこの多数民族の支配を受けながらも、なお独自の文化
ロシアのプーチン大統領江戸幕府は、ロシアの脅威に応じて、蝦夷地(現北海道)や樺太、千島を、松前藩統治と幕府直轄統治で、わが領土として防衛、交渉してきた。同時に領土確定に必要な地図作製も幕府は怠っていない。 1644年の「正保日本御絵図」には、松前藩が自国領とした蝦夷地・樺太・千島が含まれていることをすでに説明したが、1790年には最上徳内が、1802年には近藤重蔵が、蝦夷地・樺太・千島のより実態に近い日本図を作製した。 さらに、幕府の命を受けた北方探検家、間宮林蔵は樺太が島であると確認し、伊能忠敬の蝦夷地未測量地を再測量した。忠敬の21年の「大日本輿地全図」完成に寄与している。 このように、江戸幕府が懸命に守ってきた蝦夷地・樺太・千島のうち、すでに樺太・千島が奪われ、残る蝦夷地も「アイヌのもの」を理由に奪われる恐れが指摘されている。 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2018年12月、
自民党の杉田水脈衆院議員がブログなどでアイヌ民族を侮辱的に表現した問題について、札幌法務局が「人権侵犯の事実があった」と認定し、杉田議員側に人権尊重への理解を求める「啓発」を行ったことが19日、分かった。法務局に人権救済の申し立てをしていた当事者らが明らかにした。...
【白老】マイクロアグレッション(小さな攻撃や、けなし)と呼ばれる無意識の差別や偏見に基づく何げない言動が、今月開業3周年を迎えたアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(胆振管内白老町)で働く職員を悩ませている。中にはアイヌ民族の存在を否定するような発言もあり、専門家は「発言した側に悪意がなくても、アイヌ民族にとって深刻な精神的ダメージにつながる」と対策を訴えている。...
北海道新聞 01/18 05:00 政府が昨夏行ったアイヌ施策推進法施行に伴う基本方針案のパブリックコメント(意見公募)で、寄せられた6305件の大半がアイヌ民族の存在を否定するなどの差別的な表現で占められ、約98%が公表の対象外となっていたことが北海道新聞の情報公開請求などで分かった。公募期間中、インターネット上では文例を示してこうした表現での意見提出が呼び掛けられており、専門家は「異常な状況」と指摘している。 昨年5月施行のアイヌ施策推進法はアイヌ民族を初めて「先住民族」と位置付けた。基本方針案はアイヌ施策の意義や目標などを規定。昨年7月31日~8月13日にネットなどで意見を公募し、案の修正は行わず9月に閣議決定された。 内閣官房アイヌ総合政策室は応募意見について、基本方針案に関する意見は138件と判断。残る6167件は「案に関しない意見」としてネット上で公表する「意見の概要」から除外
北海道 稚内市にある障害者支援施設で、おととし、入所者を引き倒したうえ体を踏みつけるなどの暴行を加えたとして施設の28歳の元職員が逮捕されました。捜査関係者によりますと、容疑を否認しているということです。 逮捕されたのは、稚内市の介護福祉士、若宮綾夏容疑者(28)です。 警察の調べによりますと、若宮容疑者は稚内市にある障害者支援施設「稚内はまなす学園」の職員をしていたおととし6月、入所者の47歳の女性を引き倒したうえ体を踏みつけたり、足をかけてわざと転倒させたりしたとして暴行の疑いが持たれています。 また、施設を運営する社会福祉法人によりますと、若宮容疑者は在職中の4年前とおととし、入所者への不適切な言動を理由に施設から厳重注意処分を受け、おととし10月に自主退職していました。 警察は先月、関係者から暴行についての情報提供を受け捜査を進めていたということで、施設内で虐待が常態化していなかっ
内閣総理大臣 岸田文雄様 内閣官房アイヌ総合政策室長 吉井浩様 航空自衛隊第二航空団司令空将補 柳享範様 アイヌ政策検討市民会議(代表 ジェフ・ゲーマン) わたしたちアイヌ政策検討市民会議は、日本のアイヌ政策の問題点を広く市民社会で共有し、国や道主導のアイヌ政策から当事者アイヌの自己決定権に基づくアイヌ政策へと転換するための基盤、すなわち代替策をつくり、日本政府や国連の人権監視機関など国内外の関係諸機関に提示することを目的に活動しています。わたしたちは、航空自衛隊第二航空団空団マークにアイヌ文様が「使われている」ことについて憂慮します。 本件で問題とされているアイヌ文様などは、「伝統的知識」(traditional knowledge)ないし「先住民族知識」(Indigenous knowledge)と言われ、その関係各国が保護に努めることは、わが国も署名している 2007年の「国連の先住
Published 2023/01/19 12:45 (JST) Updated 2023/01/19 17:07 (JST) アイヌ民族や学者らでつくる市民団体「アイヌ政策検討市民会議」(札幌市)は19日までに、航空自衛隊第2航空団(千歳市)が多くのアイヌ民族の同意なく練習機にアイヌ文様をあしらったマークを使用しているとして抗議し、利用の差し止めを求める要請文を同団などに送付した。 アイヌ文様は「先住民族の権利に関する国連宣言」の「伝統的知識」に該当し、当事者が管理・運用する権利を持つと指摘。だが、実質的な同意を欠いて「民族の自己決定の権利をないがしろにしている」と訴えた。 同団司令部広報室によると、千歳アイヌ協会などに問い合わせたが、「特に意見はない」との回答が来たという。
長渕剛、北海道ツアーで熱弁「この土地を外国人に売らないでほしい」観客たちは涙、涙…
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システムソフト・ベータが現在PC向けに販売中の『大戦略SSB』。同作に収録されているシナリオが話題になっている。同作は今年6月30日にSteamでも配信予定。ストアページに記載されたシナリオ紹介が、Twitterユーザーずんこ。氏のツイートによって取り上げられ、注目を集めている。 『大戦略SSB』は、開発元の前身であるシステムソフト・アルファー時代から展開されている、シミュレーションゲーム「大戦略」シリーズの新作。プレイヤーは戦車や戦闘機などユニットを指揮して戦う。ユニットを生産し、移動や攻撃などの指示を与え、陣地を占領することで戦場を掌握しよう。本作は『大戦略』シリーズの新展開と位置づけられており、戦闘シーン含め3D表現が数多く盛り込まれている。PC向けのダウンロード版とパッケージ版は、今年頭に発売されていた。 なおシステムソフト・アルファーの事業は2020年1月付けで、日本一ソフトウェ
このたび専門外にも関わらず、『解放社会学研究』35, (2022) pp. 7-32に標記の論文を(査読を経て)掲載していただきました。こちらの論旨が伝わる程度にはなんとか論文の字数制限内に入れることができましたが、書き残したこともかなりあるので、いくつか補足説明をします。 まず、最初に問題にしたいのは、2014年に公刊された的場光昭による『アイヌ民族って本当にいるの?金子札幌市議「アイヌ、いない」発言の真実』(展転社、2014)に「五 これだけの科学的証拠、“アイヌが先住民族”のウソ」という章が設けられていることです。そもそも先住民族というのは人権問題における用語であり、政治的なイッシューです。歴史によって規定されるため「科学」が入り込む余地は本来ありません。近現代における蝦夷地・北海道でのアイヌ史を概観するだけで先住民族に該当することは明白です。つまり、問題設定から詭弁を用いているとい
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