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産経新聞とアフガニスタンに関するkanoetatsuのブックマーク (39)

  • 英MI6勤務の元アフガン難民に露軍スパイの疑い 5歳でスカウト、本人は否定

    【ロンドン=黒瀬悦成】英紙タイムズ(8日付)は英対外情報機関の秘密情報部(MI6)や政府通信部(GCHQ)の要員として働いていた自称元アフガニスタン難民の男が、実はロシア軍の情報機関、参謀部情報総局(GRU)が送り込んだスパイだった疑いがあると伝えた。事実とすれば、ロシアが難民受け入れ審査の網目をくぐり抜けて西側諸国への諜報活動を展開している実態の一端を示すものとして、波紋を広げる可能性がある。 同紙が英情報局保安部(MI5)などの情報として伝えたところでは、男はソ連占領下のアフガニスタンに生まれ、5歳のときに露情報機関からスパイ候補としてスカウトされた。 ソ連軍が撤退してアフガン国内が内戦状態に陥った1994年にロシアに渡り、ロシア女性と結婚して露国籍を取得。2000年に「イスラム原理主義勢力のタリバンの圧政から逃げてきた」と噓の申し立てをして、英国に難民として入国を認められた。 0

    英MI6勤務の元アフガン難民に露軍スパイの疑い 5歳でスカウト、本人は否定
  • 【宮家邦彦のWorld Watch】音楽禁止のイスラム諸国で今…

    サウジアラビアに2021年11月、開校したヤマハ音楽教室リヤド校(ヤマハ提供)アフガニスタンのタリバン政権が7月、西部ヘラート州で住民から没収した大量の楽器を焼却したという。「音楽は若者を誤導し、社会を破壊する」と断じ、楽器演奏者も処罰されるそうだ。おいおい、筆者だってサックスとベースを嗜(たしな)む音楽家の端くれ。実に驚くべきニュースである。 宮家邦彦氏確かにイスラムを厳格解釈する宗派は「歌舞音曲」をタブー視してきた。タンバリンをたたきながら歌う少女に近付かないよう預言者ムハンマドが信者に命じたなどとする伝承が残っているからだ。実際サウジアラビアでは過去半世紀、公共の場で音楽の演奏・再生が禁止されてきた。 筆者が1980年に初めて訪れた首都リヤドには映画館も劇場もなく、唯一、音楽らしい響きは1日5回モスクから流れるコーラン朗誦だけだった。ところが今この石油大国は大きく変わりつつある。

    【宮家邦彦のWorld Watch】音楽禁止のイスラム諸国で今…
  • 「あの地獄には帰りたくない」カブール脱出の産経新聞通信員 アフガン撤収2年

    2021年8月下旬、家族とともに米軍機でアフガニスタンを脱出した産経新聞通信員のズバイル・ババカルヘイル氏(人提供)米軍がアフガニスタンから撤収して30日で2年となった。撤収に伴う混乱の最中、産経新聞の現地通信員のズバイル・ババカルヘイル氏も現地から妊娠中のを含む家族5人で米国に脱出した。イスラム原理主義勢力タリバン戦闘員に妨害されながらも危険を乗り越えた脱出劇を振り返り、「あの地獄には帰りたくない」と話した。 ババカルヘイル氏は、産経新聞や米軍の準機関紙「星条旗新聞」で勤務しており、2021年8月15日のカブール陥落後、身の危険を感じて出国を試みた。日米メディアでの勤務経験は「外国に協力した」と見なされ、タリバンの標的となる懸念があったためだ。 襲撃の恐怖におびえながら空港を目指したが、殺到した群衆によって接近すら困難だった。空港前でもタリバン戦闘員の威嚇発砲におびえた。「子供が発砲

    「あの地獄には帰りたくない」カブール脱出の産経新聞通信員 アフガン撤収2年
  • 【主張】タリバン復権2年 恐怖政治は未来を閉ざす

    アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが、首都カブールを制圧し、権力を掌握してから2年が経過した。この間タリバンは、女性の教育や就労を大幅に制限したり、公開処刑を復活させたりするなど、国民への抑圧を強めた。 タリバンを正当な政権として承認した国はなく、歳入の多くを占めていた国際社会からの援助が滞ったことで、貧困は急速に進んだ。国連は糧不足なども含め「世界最悪の人道危機の一つ」と指摘する。 タリバンは恐怖政治が国の未来を閉ざしている現実を直視すべきだ。国際社会に制裁解除を求めているが、抑圧的な政策を改めるのが先である。 タリバンはカブール制圧直後、「イスラム法の範囲内で女性の人権を尊重する」とアピールしたが、言葉だけに終わった。日の中学・高校に当たる中等学校や大学への女子生徒の登校を禁止し、国連と非政府組織(NGO)で女性の出勤停止を通告した。 国連のグローバル教育担当特使を務める

    【主張】タリバン復権2年 恐怖政治は未来を閉ざす
  • 【人口解像】フードテック、飢える2億人超を救うか

    世界の人口が昨年11月、80億人を突破した。国連の推計によると、2037年に90億人、58年には100億人の大台に達する見通しだ。86年にピークの約104億人に達した後、ようやく減少に転じるという。人口が増えれば、労働力を多く確保できるほか、消費や投資も活発になるが、一方で料やエネルギー不足、自然環境の破壊といった負の影響もある。特に人口の増え方が激しいアフリカでは、料事情が深刻だ。その解決策として最近、「フードテック」と呼ばれる最先端の取り組みが注目されている。 飢餓ゼロに逆行 国連総長「受け入れがたい」世界の料事情の悪化傾向が続いている。背景には、気候変動による作物の不作や不漁、世界人口の増加、投資マネーの流入による料価格高騰、料生産国による輸出制限といった事情がある。新型コロナウイルス感染拡大とウクライナ危機に見舞われたこの数年はその傾向が特に顕著だった。

    【人口解像】フードテック、飢える2億人超を救うか
  • 【マーライオンの目】タリバン「穏健路線」の嘘

    8月26日、アフガニスタン首都カブール市内の検問所で市民を監視する若者とみられるイスラム原理主義勢力タリバン戦闘員(森浩撮影) 「日は米国の仲間だろう」。イスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握して1年が過ぎたアフガニスタンを訪れた。首都カブールで取材中、タリバン戦闘員にこう詰め寄られ、カメラ内のデータの削除を求められた。目を離した隙にカメラからSDカードを抜いて隠し、その場は何とか切り抜けたが、厳しい監視の一端がうかがい知れた。 カブールなど各都市で目についたのは街中にあふれる戦闘員だ。「治安維持」を名目に監視を行い、米軍で勤務した人物らへの弾圧を展開している。タリバンは昨年8月の首都制圧後、旧タリバン政権(1996~2001年)が実施した公開処刑など恐怖政治を、表向きは行っていない。「穏健路線」をアピールしている形だが、実態は違う。取材に応じた音楽家や女性活動家は「監視と弾圧はかつて

    【マーライオンの目】タリバン「穏健路線」の嘘
  • 【アジアの視線】アフガンを待つのは中国「債務の罠」か シンガポール支局長 森浩

    アフガニスタン・カブールで、制圧から1年を祝うタリバン兵ら=15日(AP)イスラム原理主義勢力タリバンが支配して1年が経過したアフガニスタンは国全体を貧困が覆っている。1週間ほど首都カブールを中心に滞在したが、市民は異口同音に「米国でも誰でもいいから助けてほしい」と述べた。約20年にわたって地方に潜伏して米軍と戦ったタリバンは当然、行政経験には乏しい。経済危機を打開する妙手があるとは考えにくい。 欧米諸国がタリバンが支配するアフガンへの支援に躊躇(ちゅうちょ)する中、関心を隠さないのが中国だ。「中国はアフガンの『帝国の墓場』という呪いを解くことができる」。中国人民解放軍の周波・元上級大佐は昨年、米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿でこう指摘した。 歴史上、中央アジアの要衝アフガンには英国や旧ソ連などが触手を伸ばしたが抵抗に直面し、ことごとく撤退・撤収を余儀なくされた。このことからアフガンは「

    【アジアの視線】アフガンを待つのは中国「債務の罠」か シンガポール支局長 森浩
  • 【米軍アフガン撤収1年】女学校、演奏…「隠れて命がけ」 抑圧強めるタリバン

    22日、アフガニスタンの首都カブールの市場で野菜を売っていたアキフさん。ここ1年で貧困が拡大し、商品の売れ行きは鈍いという(森浩撮影)米軍のアフガニスタン撤収から30日で丸1年。米国主導の民主化の取り組みは頓挫し、国内の実権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンは、旧政権(1996~2001年)さながらの強権体制を展開しつつある。市民への抑圧が広がる中、急速に貧困が深刻化しているが、タリバンはイスラム教に基づく厳格な統治を貫く構えだ。(カブール 森浩) ◇ アフガニスタン東部パクティア州の女性、アジタさん(16)=仮名=は「地下学校」で勉強している。タリバンが中等学校(日の中学、高校に相当)の女子の登校を禁じたため、有志の教師が密かに行っている教室だ。

    【米軍アフガン撤収1年】女学校、演奏…「隠れて命がけ」 抑圧強めるタリバン
  • 【米軍アフガン撤収1年】顔出し禁止「女性守るため」 タリバン勧善懲悪省幹部が主張

    インタビューに応じるアフガニスタン「勧善懲悪省」のモハマド・サディク・アキフ幹部(森浩撮影)アフガニスタンの実権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンが設置した「勧善懲悪省」の報道担当幹部が産経新聞の単独インタビューに応じた。同省は旧タリバン政権期(1996~2001年)に弾圧を主導した宗教警察。幹部はイスラム法(シャリーア)の徹底が任務だと主張し、顔をベールで被う命令などの女性の権利侵害を「女性を守るためだ」と正当化した。(カブール 森浩) 取材に応じたのは同省のモハマド・サディク・アキフ幹部=写真。タリバンは昨年9月、従来の女性問題省を廃止し、勧善懲悪省を復活させた。アキフ幹部は役目について、「イスラム的に非合法なものすべてを防ぎ、イスラム法が命じたものを確立することにある」と説明した。 アキフ幹部によると、これまで女性が顔をスカーフなどで覆うことの徹底など8つの命令を出している。アキフ

    【米軍アフガン撤収1年】顔出し禁止「女性守るため」 タリバン勧善懲悪省幹部が主張
  • アフガン、狙われる米軍関係者 撤収からあすで1年 「私を見捨てるのか」

    8月26日、アフガニスタン首都カブール市内の検問所で市民を監視する若者とみられるイスラム原理主義勢力タリバン戦闘員(森浩撮影)米国が約20年間に及ぶアフガニスタンでの「テロとの戦い」に終止符を打ち、軍部隊の撤収を完了させてから30日で1年。首都カブールでは、イスラム原理主義勢力タリバンの統治の下に残された人々が「絶望」の中で救いを求めていた。(カブール 森浩) 「彼らは執拗(しつよう)に私の命を狙っている。この1年、生きた心地がしなかった。これからもそうだろう」。アフガン人女性、マリアムさん(仮名)はカブール郊外の隠れ家でこう打ち明けた。「彼ら」とはタリバンのことだ。

    アフガン、狙われる米軍関係者 撤収からあすで1年 「私を見捨てるのか」
  • 米の作戦「明確な内政干渉」 タリバン治安幹部インタビュー

    インタビューに応じるイスラム原理主義勢力タリバンで首都カブールの治安維持を担当するハリド・ザドラン幹部(森浩撮影)アフガニスタンの実権を握るイスラム原理主義勢力タリバンで、首都カブールの治安維持を担当するハリド・ザドラン幹部が産経新聞の単独インタビューに応じた。米軍が国際テロ組織アルカーイダの最高指導者、アイマン・ザワヒリ容疑者を殺害する軍事作戦を実施したことに対し、「明確な内政干渉」と反発。タリバンが崩壊させたガニ政権で働いた公務員らを標的にすることは「ありえない」とも主張した。 米国は7月、カブールの高級住宅地に滞在していたザワヒリ容疑者を無人機で攻撃し、殺害した。住居はタリバン内の最強硬派「ハッカニ・ネットワーク」幹部の所有とされ、組織ぐるみで同容疑者を匿(かくま)っていた疑念が強まっている。 ザドラン幹部はザワヒリ容疑者のカブール潜伏を知っていたかについて明言を避けつつ、「われわれ

    米の作戦「明確な内政干渉」 タリバン治安幹部インタビュー
  • 【世界の論点】アフガン「タリバン復権1年」

    アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが首都カブールを制圧し、20年ぶりに政権を掌握してから15日で1年となった。この間、女性抑圧などの人権侵害を強めるタリバン政権を承認した国は一カ国もなく、国際社会の援助は途切れ、制裁が続き、国民の困窮が一段と深刻になっている。一方、米国では軍撤収判断に誤りがあったとする批判やアフガンに対する責任を問う声が上がり、隣国パキスタンでは孤立が招くアフガンの不安定化への懸念が高まっている。 ≪ポイント≫ ・米軍撤収は「降伏」であり影響力を失った

    【世界の論点】アフガン「タリバン復権1年」
  • 【新聞に喝!】「ザワヒリ容疑者」殺害報道の怪 イスラム思想研究者・飯山陽

    バイデン米大統領は1日、イスラム過激派テロ組織アルカーイダの2代目指導者、アイマン・ザワヒリ容疑者をアフガニスタンで殺害したと発表した。 エジプトの首都カイロに生まれたザワヒリ容疑者は、初めてイスラム過激派として逮捕されたのが15歳という筋金入りのテロリストだが、父はカイロ大学教授、祖父はエジプトのイスラム教最高権威者であるアズハル総長、大おじの一人はアラブ連盟初代事務局長という名門一家の出である。人も医師で、は裕福な政治家の娘だ。貧困や差別がテロリストを生むというメディアの「常識」を覆す。 実はザワヒリ容疑者は1997年のルクソール事件の首謀者でもある。エジプト南部にあるナイル川沿いの観光地ルクソールの古代遺跡のひとつ、ハトシェプスト女王葬祭殿で11月17日、日人10人を含む62人が惨殺されるテロ事件が発生した。自動小銃やナイフなどによる攻撃は30分以上に及び、周囲が血の海となる極

    【新聞に喝!】「ザワヒリ容疑者」殺害報道の怪 イスラム思想研究者・飯山陽
  • 【主張】タリバン復権1年 「テロの温床」は許されぬ

    アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが首都カブールを制圧し、権力を掌握してから1年が経過した。 タリバンによる恐怖支配が復活し、同国が再び「テロの温床」に逆戻りするのではないかとの国際社会の懸念は早くも現実化しつつある。 バイデン米政権は今月1日、国際テロ組織アルカーイダ指導者のアイマン・ザワヒリ容疑者を武装無人偵察機で殺害したと発表した。 タリバンは2020年2月の米国との和平合意で、アフガンをテロの温床にしないと約束した。これを受け、アフガン駐留米軍は昨年8月30日に完全撤収した。 だが、カブール市内に潜伏していた容疑者は、タリバンにかくまわれていた疑いが濃厚だ。タリバンがテロリストの活動を認める限り、国際社会が同国を正式な政府として承認することはあり得ないと認識すべきだ。 バイデン政権がザワヒリ容疑者を殺害したのは当然である。そもそも米国が21年前、アフガンに進攻したのは、タ

    【主張】タリバン復権1年 「テロの温床」は許されぬ
  • アフガン首都爆発8人死亡 少数派地区、ISが声明

    アフガニスタンの首都カブールで5日、爆発があり、イスラム主義組織タリバン暫定政権の内務省によると、少なくとも8人が死亡、18人がけがを負った。ロイター通信によると、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。 現場は国内少数派のシーア派が多く住む地区。治安当局者はロイターの取材に「野菜を積むカートに爆発物が仕掛けられていた」と語った。 シーア派最大の宗教行事「アシュラ」を8日に控え、テロの危険性が高まっていた。アフガンでは、ISがシーア派を狙ったテロを繰り返している。(共同)

    アフガン首都爆発8人死亡 少数派地区、ISが声明
  • アフガンで広がる貧困 臓器売買も横行 タリバン支配から半年

    【シンガポール=森浩】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバンが首都カブールを制圧して、15日で半年となった。タリバンが政権を奪取して以降、国内経済は事実上破綻状態となり、貧困が急速に拡大している。農村部では困窮した住民による臓器の売買も横行。「人道的危機と経済的崩壊」が同時に押し寄せ、安定には程遠い状況が続いている。 2400万人に支援必要「私はやりたくないが、臓器を売って生活をする人も多い」。西部バドギス州のハビビさん(45)は産経新聞通信員の取材に困窮を打ち明けた。 ハビビさんによると、腎臓1つの値段は約1300ドル(約15万円)程度。これまでも臓器売買はあったが、困窮が拡大して臓器を売ろうとする人が絶えず、〝価格〟は下落しているという。複数メディアは、住民が子供を人身売買業者らに売って生活費を得る様子も報じた。 タリバンの政権奪取後、国家予算の8割を占めた海外援助が停止されたこ

    アフガンで広がる貧困 臓器売買も横行 タリバン支配から半年
  • バーミヤン世界遺産をタリバンが掘削 大仏立像周辺

    タリバンが2001年に爆破した石仏があった石窟の前でサッカーをする少年たち=07年、バーミヤン(ロイター) 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているアフガニスタン中部バーミヤン遺跡で、イスラム原理主義勢力タリバンが2001年に破壊された大仏立像の周辺を掘削した。ドイツメディアが30日までに報じた。 タリバン暫定政権のバーミヤン州知事は共同通信の取材に「仏像は安全だ。近くに宝物が埋まっているとの情報があり掘った」と語った。報道によると、タリバンは大仏立像が収められていた「仏龕」の背後など、仏像から数十メートル離れた場所を掘削した。考古学者が、地中に仏教寺院跡が存在する可能性を指摘している場所だという。地元当局は「誤った情報に基づき掘った。穴は埋め戻す」とコメントしたという。

    バーミヤン世界遺産をタリバンが掘削 大仏立像周辺
  • 在アフガン日本大使館 再開遠く 欧米慎重

    昨年8月に一時閉鎖した在アフガニスタン日大使館は、再開のめどが立たない状態が続いている。暫定政権を樹立したイスラム原理主義勢力タリバンへの対応を国際社会が模索する中、日だけが先んじて再開させればアフガンの人権状況を肯定したと受け止められかねないからだ。タリバン側は各国に再開を求めているが、日政府は「何ら約束はしていない」(外務省関係者)と慎重な姿勢を崩していない。 アフガンの日大使館は昨年8月、現地情勢の急激な悪化を受けて一時閉鎖し、トルコの日総領事館内に臨時事務所を設けた。9月にカタールの日大使館に移り、現在も当座の業務を続けている。 タリバンは各国に大使館の再開を求めているが、国際社会は女性の人権や治安情勢への懸念からタリバンを承認しておらず、関係のあり方を模索している。日を含む22カ国・機関は昨年12月4日、タリバンが前政権関係者ら100人以上を殺害するなどした疑いがあ

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  • 【新聞に喝!】五輪ボイコット、アフガン…国家って何? 京都府立大教授・岡本隆司

    今年も暮れなんとしている。昨年につづいてコロナ禍に見舞われ、開催が危ぶまれた東京五輪も、無事おわった。もっとも何かと物議はまぬかれず、ボイコットをほのめかした国さえある。 かつてはボイコットが実際におこった五輪もあった。1980年と84年、前者のモスクワ大会では、西側諸国とイスラム諸国がボイコット、その4年後のロサンゼルス大会は、東側諸国が前大会の報復としてボイコットした。きっかけは旧ソ連のアフガニスタン侵攻である。 それから40年、東京五輪の閉幕まもない8月31日、米国は「史上最長の戦争」を終結させ、アフガンから撤収した。それにともない、タリバンが「完全独立」を果たすプロセスで大混乱がおき、その余震はなお収まっていない。危うい五輪とアフガン危機とは因縁めいたものがある。考えさせられる現象なので、9月以降の関わる新聞報道をみなおしてみた。 あいかわらず反米の立場にたつ中露の動きはもとより、

    【新聞に喝!】五輪ボイコット、アフガン…国家って何? 京都府立大教授・岡本隆司
  • アフガン国連大使が辞任、タリバンの政権掌握受け

    【ニューヨーク=平田雄介】アフガニスタンのイサクザイ国連大使が15日付で辞任したと米外交誌フォーリン・ポリシー(電子版)が伝えた。8月の米軍撤収に伴いアフガンの全権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンは国連大使の交代を求めてきた。 イサクザイ氏を任命したガニ前大統領はタリバン復権を機にアフガンを去っており、イサクザイ氏は「国連で自らが代表する政府はアフガンに存在しない」と考え、活動に自信を失いつつあったという。イサクザイ氏は大使になる前に国連機関で長く働いていた。 国連のアフガン政府代表部は16日、「ファイク公使が臨時代理大使として代表部を率いている」との声明を発表した。 タリバンが後任に指名しているシャヒーン報道官は17日、「国連の信頼性は中立性にかかっている。政治的な好みよりもルールが優先されるべきだ」と述べ、自らの大使就任を認めるよう加盟国に訴えた。

    アフガン国連大使が辞任、タリバンの政権掌握受け