文化人類学者静岡大学教授・楊海英中国政府がこのほど公開した2023年版の最新の地図に対し、周辺諸国は相次いで反発している。同地図では南シナ海のほぼ全域だけでなく、インドとブータン、それにネパールとの係争地の領有権まで主張している。東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議や、インドで開催された20カ国・地域の首脳会議(G20サミット)でも反発の声があがった。沖縄県の尖閣諸島についても中国領としているのに対し、松野博一官房長官は「外交ルートを通じて厳重に抗議するとともに即時撤回を求める」と述べた。 では、中国の論理はどこにあるのだろうか。中央ユーラシアの視点から見てみよう。 人類全体の遺跡