中国外務省の趙立堅副報道局長(共同)【シンガポール=森浩、北京=三塚聖平】中国が治安維持支援を名目に、太平洋島嶼(とうしょ)国への進出を強化している。22日には一部の島嶼国と初めての「法執行・警務協力閣僚級会議」をオンライン形式で開催。各国の治安維持部門を取り込んで、関与の足掛かりとしたい考えだ。島嶼国に距離が近いオーストラリアは警戒を強め、情勢を注視している。 中国の発表によると、会議にはソロモン諸島、フィジー、バヌアツ、キリバス、トンガ、パプアニューギニアの警察部門の責任者が出席した。 習近平国家主席が地方勤務をしていた時代からの側近として信頼を置く王小洪公安相が共同議長の1人であり、中国が力を入れている様子がうかがえる。