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産経新聞とビジネスに関するkanoetatsuのブックマーク (52)

  • 新幹線車内整備「18分」 時間との戦い 乗客の快適な旅を支える「ブルーのユニホーム」

    座席のヘッドレストのシーツを交換する濵野雅隆さん。折り返すまでのわずかな時間で車内を整備する=大阪市淀川区のJR新大阪駅(渡辺恭晃撮影) 新大阪駅の20番ホームに滑り込んできた鹿児島中央発の「さくら」。折り返しで再び、九州へ向かうまでの時間は24分間。このわずかな時間内で座席やトイレ、ごみ箱などを整備するのがJR東海のグループ会社「関西新幹線サービック」(大阪市淀川区)のスタッフだ。 プロの技術光るまさに時間との闘い。新大阪駅の折り返し列車を担当する新大阪第二事業所チーフスタッフの濵野雅隆さん(40)は、すべての乗客の降車が確認されると、きびきびとした動作でデッキに入った。整備終了までの時間は18分だ。 新大阪駅20番線で列車を出迎える。安全確認も忘れない (渡辺恭晃撮影)最初にごみ箱を片付けると、車内へ。座席に残されたごみを取り除き、20列ある座席の方向を転換していく。ここまでで約5分。

    新幹線車内整備「18分」 時間との戦い 乗客の快適な旅を支える「ブルーのユニホーム」
  • キッチン1つなのに「専門店」が10店舗 宅配「ゴーストレストラン」の怪しい実態

    客席を持たず、宅配サービス専門の飲店「ゴーストレストラン」が急拡大している。新たな業態として注目される一方、「店名」が物議を醸すことがある。街中で1つの店舗が複数の店名の看板を掲げていることはまれだが、宅配アプリ上では、利用者の目を引くために1つの店舗が複数の店名で登録するのは〝日常的〟だ。中には、複数の「専門店」を名乗るケースもあり、「利用者をだますような行為」との批判もある。グレーゾーンは広く、専門家は「業界の自浄作用が不可欠だ」と強調する。 同じ住所で10店以上大阪市の住宅街の一角。無地ののれんが掛かる建物入り口を、大きなリュックを背負った配達員がひっきりなしに出入りする。 外観は飲店に見えないが、表には事宅配サービス「ウーバーイーツ」などのステッカーが貼られ、料理の香りが漂う。 宅配アプリで検索すると、同じ住所で登録されていたのはカレー店やハンバーガー店、ラーメン店など10を

    キッチン1つなのに「専門店」が10店舗 宅配「ゴーストレストラン」の怪しい実態
  • 復興スピリットは東日本大震災被災地で学べ コロナ禍で注目される企業向けツアーの中身

    被災から立ち上がり、新たな挑戦をする酒造会社「男山店」社長の菅原昭彦さんの講演を聞くツアー参加者ら=令和4年12月(トラベルウェーヴ関西提供) 新型コロナウイルス禍、原油高騰、物価高…。大きな困難が次々と押し寄せる今、東日大震災の被害から再起した宮城県気仙沼市の企業に経営者の思いを学ぼうと、大阪府岸和田市の旅行会社が企業向けツアーを企画した。ツアー参加者らは「前向きな姿勢に感銘を受けた」などと、苦境に立ち向かう勇気づけの機会となっている。 地元の声に背中を押され「残ったからこそ続けよう。地元の人たちに恩返しをしていこう」 岸和田市の「トラベルウェーブ関西」が企画し、昨年12月9~10日の1泊2日で行われたツアー。参加者ら約10人を前に、宮城県気仙沼市の老舗酒造会社「男山店」社長、菅原昭彦さんは、事業継続を決めた思いをこう語った。 平成23年3月11日、市内の最大震度は6弱、最大20メ

    復興スピリットは東日本大震災被災地で学べ コロナ禍で注目される企業向けツアーの中身
  • 【経済インサイド】主要企業8社出資の『ラピダス』船出、日の丸半導体を復活に導けるか

    ラピダスの設立記者会見を行う小池淳義社長=昨年11月、東京都港区トヨタ自動車など日の主要企業8社が出資し、半導体の開発・生産を担う新会社「Rapidus(ラピダス)」を設立した。ターゲットに据えるのは、演算処理に使うロジック半導体で、回路の線幅が2ナノメートル(1ナノは10億分の1)しかない次世代品の量産化。この未知の領域への挑戦に対しては、日政府も巨額の資金などで全面支援する構えだ。業界における地位低下に歯止めがかからない日で生まれた〝国策会社〟は成功できるのか。 ■日の半導体は20年遅れている「日の半導体は20年近く遅れている。これが最後のチャンスだ」

    【経済インサイド】主要企業8社出資の『ラピダス』船出、日の丸半導体を復活に導けるか
  • 過熱する秋冬アイス商戦 赤城乳業は〝常識破壊〟のカスタマイズ商品投入

    赤城乳業のカップアイス「日初 自分で砕く‼ チョコミント セルフチョコレートクラッシュ!」をPRするジャングルポケットの(手前から)おたけさん、太田博久さん、斉藤慎二さん=11月7日、東京都内(宇野貴文撮影) 菓子メーカーによる秋冬のアイス商戦が過熱している。おやつや後のデザートとして楽しめ、清涼感や活力をもたらすアイスは季節を問わず、老若男女に人気がある。感にこだわった新商品の投入が相次ぎ、自分の好みや気分に応じてチョコレートの大きさを変えられる〝カスタマイズ商品〟も登場。各メーカーは知恵を絞って需要の取り込みを狙う。 赤城乳業は「自分で砕く」チョコミントアイス赤城乳業は看板商品のアイスキャンディー「ガリガリ君」でコーンポタージュ味、シチュー味、ナポリタン味を投入するなど、アイスの常識を破る挑戦を続けてきた。 赤城乳業のカップアイス「日初 自分で砕く‼ チョコミント セルフチョコ

    過熱する秋冬アイス商戦 赤城乳業は〝常識破壊〟のカスタマイズ商品投入
  • 空飛ぶクルマ、国内初の有人飛行へ 来年2月

    大阪府は7日、2025年大阪・関西万博での商用運航を目指す「空飛ぶクルマ」について、来年2月に大阪城公園(大阪市中央区)で有人の実証飛行を行うと発表した。府によると、国内での有人の実証飛行は初めてという。 府が空飛ぶクルマの実用化に向けて募集した補助事業の一環で、大手商社の丸紅(東京都千代田区)を代表とした事業グループが担う。実証飛行では、米リフト・エアクラフト社の1人乗りの機体を使用し、巡航速度は時速約100キロ。大阪城公園敷地内で離着陸や昇降時の動作を確認する。 吉村洋文知事は7日の記者会見で「万博は新たなチャレンジの場。世界のスピード感に離されないようにしたい」と述べ、商用運航実現への環境整備を急ぐ考えを示した。 補助事業では府はこのほか、関西国際空港や神戸空港、大阪市内を発着する飛行ルートを確認したり、市内の高層ビル屋上に離着陸場を整備するための調査をしたりするなど計7事業を選定し

    空飛ぶクルマ、国内初の有人飛行へ 来年2月
  • 【Crossing-クロッシング-】カルテから導く「運命の一冊」 書店主、岩田徹さん

    「一万円選書」を行う「いわた書店」の岩田徹さん=北海道砂川市広い通りの両側にぽつぽつと商店が建つ。高いビルがない分、北海道の空が一層大きく感じられる。 札幌から電車で1時間ほど、道中部の砂川市の商店街。平日午後3時、モスグリーンの外壁が印象的な「いわた書店」のシャッターが下りる。これから約2時間は営業の「中休み」。静寂の店内で、書店主の岩田徹さん(70)がもう一つの仕事に取り掛かる。 全国からの注文が引きも切らず「奇跡の屋」と称されるゆえん-。1万円でその人に合ったを詰め合わせる岩田さんの「一万円選書」の時間だ。 --何歳のときの自分が好きですか? --これだけはしないと心に決めていることはありますか? 注文者が事前に書くアンケートの回答は「カルテ」と呼ばれる。岩田さんはその文章から相手の人生に思いをはせる。そして書棚の背表紙から10冊ほどを選び出し、今を生きる〝処方箋〟を届けるのだ。

    【Crossing-クロッシング-】カルテから導く「運命の一冊」 書店主、岩田徹さん
  • 【経済インサイド】今世紀後半には気候変動でビールの価格が2倍に 対策乗り出すビール各社

    契約農家の大角友哉さんのホップ畑。高さ約5・5メートルで、ホップのツルを伸ばすと全長は7~8メートルにもなる=8月26日、北海道上富良野町(飯嶋彩希撮影)ビールにも気候変動リスクが忍び寄っている。地球温暖化の影響や降雨量の変化により、原料である大麦やホップの世界中の産地で収穫量が減ると懸念されているためだ。ビール各社は原料の安定調達に乗り出しており、異常気象でも収穫量や品質が安定する大麦やホップの新品種の開発や、国内栽培の拡大に取り組む動きが出ている。 北海道のほぼ中央に位置する上富良野町。ここに建つサッポロホールディングス(HD)傘下のサッポロビールの原料開発研究所の周辺に広がるホップ畑では8月下旬、収穫の盛りを迎えていた。 ホップはビールに苦みや香りをつけるアサ科の植物で、一般的に大麦と合わせてビールの主原料になる。品種によって香りは異なり、ビールの風味の決め手となる。

    【経済インサイド】今世紀後半には気候変動でビールの価格が2倍に 対策乗り出すビール各社
  • 【経済インサイド】60年超の一眼レフ開発を停止 ミスターニコン「カメラ業界は歴史的な転換点に」

    ニコンOBの後藤哲朗氏。約46年間働いて主要一眼レフカメラの開発に携わり、「ミスターニコン」と呼ばれるニコンが60年超の歴史を誇る一眼レフカメラの開発を停止した。スマートフォンに押されるデジタルカメラ市場の中で堅調なミラーレスカメラに開発資源を集中させることを決めた。昭和から時代を映し出してきた一眼レフカメラの名門の決断によって、カメラ業界のミラーレスカメラへのシフトが鮮明になった格好だ。ミスターニコンと呼ばれるOBは「歴史の転換点を迎えている」と話す。 「ミラーレスカメラのフラッグシップ機(象徴的存在となる製品)、Z9の需要が堅調だ」 8月4日にニコンが開いた令和4年4~6月期連結決算の説明会で最高財務責任者(CFO)の徳成旨亮(とくなり・むねあき)氏はこう強調し、5年3月期連結決算見通しで映像事業の営業損益の黒字額を従来の220億円から270億円に引き上げることを明らかにした。 一眼レ

    【経済インサイド】60年超の一眼レフ開発を停止 ミスターニコン「カメラ業界は歴史的な転換点に」
  • 【経済プリズム】ブランドの「賞味期限」 「クラウン」再活性化2つの転換 経済部編集委員・高橋俊一

    トヨタ自動車が公開した「クラウン」の新型車。(手前から)エステート、セダン、スポーツ、クロスオーバー=7月15日午後、千葉市美浜区(萩原悠久人撮影)企業の寿命はどれくらいあるのだろう。創業から倒産、廃業までを指すのか、それとも最盛期の期間なのかで見方は変わるだろうが、よく言われるのが「企業30年説」である。 東京商工リサーチによると、令和3年に倒産した企業の〝平均寿命〟は23・8年だった。一方、帝国データバンクのデータベースに登録されている企業約147万社の平均年齢(創業からの年数)は2年時点で37・48歳。創業100年を超える長寿企業はわずか2%というから、企業の寿命は意外に短い。 延命でなく進化

    【経済プリズム】ブランドの「賞味期限」 「クラウン」再活性化2つの転換 経済部編集委員・高橋俊一
  • 家電値崩れ防げ パナソニック「指定価格」導入

    パナソニックホールディングス(HD)が、家電を値下げなしで販売する「指定価格」制度の導入を広げている。メーカー側が在庫を抱えるリスクを持つ一方で、価格を指定できる仕組み。値引き文化が根付いた家電市場で値崩れを防いで利益を確保し、商品開発を充実させたい考えだ。 パナソニックは令和2年から、一部の商品で指定価格制度を導入している。値崩れを防ぐために、目新しさをアピールしようと繰り返してきた無駄な新商品発売をやめられるという。また、販売店にとっては価格競争で他店と差別化を図ることができなくなる代わりに、パナソニック側が必要な分だけ納入し、返品にも応じるため、売れ残りの心配がなくなる。

    家電値崩れ防げ パナソニック「指定価格」導入
  • 【経済インサイド】スマドリに割るビール あえて飲まない20代にビール4社の挑戦

    度数0~3%のカクテルが楽しめる「スマドリバー渋谷」。写真のカクテルはグラスの上の綿あめに炭酸水の「ウィルキンソン」をかけて飲む=24日午後、東京都渋谷区(飯嶋彩希撮影)アルコールとの付き合い方が変わってきた。「飲めるけれど、あえて飲まない」という20~30代が増えている。市場調査では若い世代のアルコール離れが顕著で、とりわけビール類の販売数量は平成16年以降、17年連続で前年割れが続く。自分らしさにこだわり、気に入った商品には出費を惜しまない傾向が強いとされる若者世代を取り込もうと、大手ビール各社は〝4社4様〟の戦略で顧客獲得を目指している。 厚生労働省の「平成30年国民健康・栄養調査報告」によると、20~70歳以上で飲酒の頻度について「ほとんど飲まない」と「やめた」を合わせた割合は男性17・0%、女性18・2%。20代に絞ると男性28・6%、女性24・7%で、20代の4人に1人が「飲め

    【経済インサイド】スマドリに割るビール あえて飲まない20代にビール4社の挑戦
  • 【経済24時】ソニーのプレステ神話崩壊か マイクロソフトと中国攻勢で新局面

    ソニーグループがプレイステーション(PS)で築いたゲーム帝国が崩壊の兆しを見せ始めている。ライバルの米マイクロソフト(MS)がお得な定額遊び放題を展開し、巨額資金を投じてゲーム会社の買収を進める。PS陣営だった世界的クリエーターの〝強奪〟にも成功した。一方のソニーは最新ゲーム機のPS5が半導体不足の影響もあり伸び悩む。MSの逆襲に中国勢の台頭もあり、ゲーム戦争は新たなフェーズ(局面)に入っている。 PSを上回ったXbox「まさかこの日でPSの販売がXbox(エックスボックス)を下回ることがあるとは」 ゲームファンを驚かせる異変が起こったのは今年5月。総合ゲームメディア「週刊ファミ通」によると、日国内でMSの最新ゲーム機「XboxシリーズX」「同S」が5月9~15日の1週間で計6225台販売したのに対し、PS5は同じ週の販売が計2693台だった。

    【経済24時】ソニーのプレステ神話崩壊か マイクロソフトと中国攻勢で新局面
  • 【ビジネス解読】35期連続で増収増益のニトリHDを襲う円安の逆風 家具の一部は値上げの可能性

    4月下旬にオープンし、東京都内のニトリ店舗では最大級の売り場面積を持つ新たな旗艦店「ニトリ目黒通り店」=7月2日、東京都目黒区(森田晶宏撮影)通期決算で35期連続の増収増益を達成してきた家具・日用品大手のニトリホールディングス(HD)に、急激な円安という逆風が吹いている。商品の多くを海外で生産して日に輸入しており、円安が進めば調達コストが膨らんで利益を押し下げるためだ。円安進行の震源となっている日と米欧の金融政策の方向性の違いはすぐには変わりそうになく、為替相場の行方次第では増収増益の記録更新が厳しくなりかねない。 似鳥氏「大変苦い経験」「為替の予測が外れたことが一番大きい」。創業者である似鳥昭雄会長は7月1日、東京都内で開いた令和4年3~5月期の決算説明会の席上でこう述べた。ニトリHDの場合、対ドルで1円の円安が進むと、年間で約20億円の減益につながる。9月までは1ドル=114円90

    【ビジネス解読】35期連続で増収増益のニトリHDを襲う円安の逆風 家具の一部は値上げの可能性
  • デジカメ復調、スマホに反撃 動画はミラーレスで

    ニコンの「Z30」(同社提供)スマートフォンに押されて縮小傾向が続いていたデジタルカメラ市場に、底打ちの兆しが出てきた。スマホのカメラ機能では満足しきれなくなった撮影者が、性能が向上したミラーレスカメラの高級機種を求め始めているようだ。令和3年のデジカメの世界出荷額は前年を上回り、今年も同様の傾向が続く。カメラメーカー各社は、SNSなどで盛り上がりを続ける動画発信ニーズに焦点を合わせ、新機種を続々と投入している。 カメラ映像機器工業会の統計によると、3年の世界出荷台数は前年比5・9%減の約836万台と縮小したものの、出荷額では同16・4%増の約4889億円を記録した。4年1~5月も前年同期比で出荷台数は減ったが、出荷額は8・8%増加。近年は出荷額ともに減少傾向だっただけにメーカー関係者は「底打ち感がある」と手応えを語る。

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  • 【学芸万華鏡】デジタルシフトで生き残る出版大手 高まる日本アニメ人気が追い風に

    長く出版不況といわれてきたが、大手出版社の業績が好調だ。新型コロナウイルス禍の中での巣ごもり需要を背景に、電子書籍海外市場が急成長。コミックやライトノベルといった、デジタルと親和性の高いコンテンツを抱える出版社では、以前から取り組んできたデジタルシフトが実を結びつつあるようだ。 KADOKAWAが5月に発表した令和4年3月期連結決算は、売上高が前期比5・4%増の2212億円、営業利益が35・9%増の185億円と、いずれも過去最高を記録した。人気シリーズのコミックスやライトノベル、児童書のほか、海外での紙の出版物も好調だった。運営する電子書籍サイト「ブックウォーカー」は国内だけでなく、台湾英語圏で課金利用者が増え、ゲーム事業のヒットもあった。 小学館は2月期決算で、売上高が前期比12・1%増の1057億円。同社広報室によると、デジタル収入は前期比25・2%増の382億円で過去最高に。9割

    【学芸万華鏡】デジタルシフトで生き残る出版大手 高まる日本アニメ人気が追い風に
  • 変わる日本酒造り 新興、IT大手…異業種続々と参入、斬新な販路・市場開拓

    全国の酒蔵から日酒の充塡を請け負うアグナビは缶製品で若者の需要喚起を目指す=埼玉県小川町(高木克聡撮影)消費が落ち込む日酒の製造現場が大きく変わろうとしている。スタートアップ(新興企業)が次々と参入し、業界の常識を超えた販路拡大策や斬新なブランドで市場を開拓。後継者不足や事業継続に悩む現場を支援するデジタル技術も生まれている。伝統産業は大きな転換点を迎えている。 機械が動き始めると、ラインに乗った空き缶が次々と内部に吸い込まれ、日酒が注がれていく。芳醇(ほうじゅん)な香りを逃さないよう高速でフタがされ、1缶分の充塡(じゅうてん)作業はわずか数秒だ。 充塡作業が行われているのは、創業170年の酒蔵「松岡醸造」(埼玉県小川町)。全国新酒鑑評会で8年連続金賞を受賞したこともある老舗だが、充塡されている銘柄は同社のものだけではない。スタートアップの「Agnavi(アグナビ)」(神奈川県茅ケ崎

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  • 高度33キロの成層圏へ気球を放出、通信に成功 「宇宙遊覧飛行」目指す

    宇宙旅行というと、ロケットによる発射や厳しい肉体訓練が必要とされるが、そのイメージを打ち破り、気球を使った「宇宙遊覧飛行」の実現を目指すベンチャー企業がある。今月、無人の気球で高度33キロからの通信に成功。早ければ来年の有人遊覧飛行実現に向けて取り組みを加速させている。 このベンチャーは岩谷技研(札幌市北区)。宇宙遊覧飛行は、ヘリウムガスを使ったプラスチック製の気球で、気密性の高い客室を浮かべる計画だ。「宇宙への入り口」とされる高度25~30キロの成層圏へ2時間かけて上昇、その後1時間かけて遊覧し、1時間かけて降下する。 北海道大樹町から飛ばした気球(岩谷技研提供)今月19日の試験飛行では、同社製の無線基板をひもでつないた無人の気球を放ち、最高高度33.1キロからの信号受信に成功した。気球は同日午前7時26分、北海道大樹町のロケット発射施設「北海道スペースポート」の1000メートル滑走路か

    高度33キロの成層圏へ気球を放出、通信に成功 「宇宙遊覧飛行」目指す
  • 【ビジネス解読】支援企業約130社 ベンチャー支援のものづくりプラットフォーマーの実力

    東京都八王子市にある菊池製作所の東京ショールームに展示されているイノフィスのアシストスーツベンチャー企業をつなぐ基盤をつくるプラットフォーマーがグループ力を高めている。「ものづくり支援企業」を自任する菊池製作所(東京都八王子市)で、投資先は30社を超えた。開発・試作から販売、資金調達まで包括的支援を強みとしており、同社事業との相乗効果を狙う。集まったベンチャー同士のマッチングにも注力、日経済の新たな担い手と期待される企業の成長を後押しする。 「ゼロからの立ち上げで苦労したが、(菊池製の)事業化への熱い思いがあって断念せずに、ここまで来ることができた」 装着型アシストスーツを手がける東京理科大発ベンチャー、イノフィス(同新宿区)の折原大吾社長はこう振り返る。

    【ビジネス解読】支援企業約130社 ベンチャー支援のものづくりプラットフォーマーの実力
  • 【経済インサイド】コロナで水まわり「プチリフォーム」需要 懸念はウクライナ発原材料高

    LIXIL(リクシル)が開発した全身シャワー。アームを調節することで高い温浴効果が得られる(同社提供)好調が続くリフォーム市場で、住宅設備機器メーカーの競争が激化している。新型コロナウイルス禍で在宅時間が長くなり、衛生や健康、快適性などの観点から、浴室や台所といった水まわり設備の見直し需要が上昇。部分的な工事で済む手軽さが人気の「プチリフォーム」などを主戦場に、ニーズに応じた商品を続々と繰り出す。ただ、コロナ禍が落ち着けば消費動向が変わる可能性がある上、原材料費の高騰という懸念要素も加わり、業界は需要のつなぎとめに躍起だ。 浴室で一般的な縦長タイプの鏡。両脇には同じ長さの可動式のアームが付いている。シャワーから湯を出し、鏡の下にあるレバーを下げると、左右のアームに5カ所ずつ付いているノズルから湯が噴き出した。温度を感じやすい首や肩、冷えやすい足に、それぞれ湯を当てやすいよう一番上と下のノズ

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