3月1日、メキシコ市で大統領選に向けて開いた選挙集会で、両手を挙げて支持者の歓声に応える与党候補のクラウディア・シェインバウム氏(ロイター)6月2日のメキシコ大統領選に向けて左派ロペスオブラドール大統領が後継指名したクラウディア・シェインバウム前メキシコ市長(61)が世論調査の支持率で独走し、同国初の女性大統領が誕生しそうだ。中南米諸国では近年、新型コロナウイルス禍やウクライナ戦争に伴う経済的打撃に対する有権者の不満が現職に向かい、政権交代が相次ぐが、メキシコでは米中対立の悪影響を避けたい米欧企業の直接投資が増加し、経済成長と左派政権の勢いを下支えしている。 ロペスオブラドール政権は、国民の半分以上が低所得者層や貧困層が占めるとされるメキシコで、企業に年金負担の増額を求め、過去3年連続で最低賃金を引き上げるなど、経済エリートに負担を求めて国民全体の生活水準の改善を図る施策を展開。政権支持率