岸田文雄首相がアフリカ4カ国を歴訪した。 エジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークの各国首脳と会談し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を保つ重要性や、力による一方的な現状変更は認められないことを確認した。質の高いインフラ整備支援も打ち出した。 長年の支援で日本に寄せられた信頼をてこに、先進7カ国(G7)と、アフリカ諸国などグローバルサウス(GS)と呼ばれる新興国・途上国との連携の橋渡し役を果たそうとするもので、評価できる。 ロシアは国際法を無視してウクライナを侵略している。中国をめぐっては、インフラ整備などを理由に途上国を借金漬けにして影響力を強める「債務の罠(わな)」が懸念されている。 日本を含むG7は中露両国に対抗している。GS諸国の積極的協力を得たいところだが期待通りにいっていない。GS諸国は、中露との経済的関係や欧州諸国の植民地だった歴史、多くの政権が権威主義的である点などから