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産経新聞と知床観光船事故に関するkanoetatsuのブックマーク (30)

  • 【主張】知床観光船事故 1年で何が変わったのか

    北海道・知床沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没した事故から1年が過ぎた。 冷たい海に投げ出された乗客ら20人が死亡し、6人はいまも不明のままだ。家族の悲しみは癒えることなく、怒りは収まることがない。 事故発生から1年の23日には斜里町で被害者追悼式が行われたが、運航会社「知床遊覧船」の社長は出席しなかった。町は社長に追悼式の案内をせず、馬場隆町長は「式典を謝罪の場にしたくなかった」と説明し、家族に個別に謝罪するよう伝えたのだという。それすら果たされていないということだ。馬場町長は同日の町長選で落選した。 1年を経ても、こうした無責任体質が家族の怒りを倍加させている。その上、第1管区海上保安部による業務上過失致死容疑の捜査は難航したままだ。 事故当日は強風注意報や波浪注意報が出ており、悪天候が予想される中で出航を判断した社長の瑕(か)疵(し)は免れないはずだが、天候と事故の因果

    【主張】知床観光船事故 1年で何が変わったのか
  • 〈特報〉カズ・ワン沈没前の撮影データ約150枚復元

    北海道・知床半島沖で観光船「KAZU I(カズ・ワン)」が沈没した事故は、23日で半年。運輸安全委員会が船内から見つかった乗客のカメラを解析し、船上から撮影したとみられる画像データ約150枚を復元していたことが同日、分かった。沈没直前の様子を撮影したとみられる動画データの痕跡も確認されており、さらに解析を続ける。事故では乗客乗員26人のうち20人の死亡が確認され、6人が行方不明。カメラを安全委に提供した被害者家族は、事故の一日も早い原因究明を切望している。(大竹直樹) 画像データが復元されたのは、知床を旅行中にカズ・ワンに乗り込んだ小柳宝大(みちお)さん(34)が所持していた一眼レフカメラのSDカード。小柳さんは勤務先の大手外チェーン「リンガーハット」で海外出店を任され、約5年前からカンボジアに赴任。帰省のために一時帰国し、上司の男性=当時(51)、死亡=と一緒に知床を旅行中に事故に遭っ

    〈特報〉カズ・ワン沈没前の撮影データ約150枚復元
  • カズワン船長の死亡を確認 不明者は7人に 知床観光船事故

    第1管区海上保安部(小樽)は24日、北海道・知床岬付近の海岸で17日に見つかった遺体の身元が、近くで沈没した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の豊田徳幸船長=当時(54)=と確認されたと発表した。DNA型鑑定を実施していた。 豊田船長の遺体は、ボランティアで捜索していた羅臼町の男性漁師が17日午前に知床岬の啓吉湾周辺で発見した。半ズボンのような衣服を身に着けた状態だった。 4月23日に発生した事故では、乗客乗員26人のうち、19人の死亡が確認され、行方不明者は7人となった。

    カズワン船長の死亡を確認 不明者は7人に 知床観光船事故
  • 知床観光船事故 遺体引き渡しで日露合意 海保巡視船をサハリン派遣へ

    北海道・知床半島沖の観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」沈没事故で、ロシアが不法占拠する北方領土・国後島や極東サハリンで見つかった乗員乗客とみられる男女3人の遺体について、日側への引き渡しが日露両政府で合意したことが27日、海上保安庁への取材で分かった。海保の巡視船を9月にも派遣し、サハリンのコルサコフ港で遺体を引き取る方針。日露関係が悪化している影響も懸念されたが、発見から3カ月以上を経てようやく引き渡しが実現する見通しとなった。 関係者によると、当初は北海道島と北方領土との間の洋上で遺体を引き取る案も検討されていたが、7月25日にロシア外務省から在ロシア大使館を通じ、サハリンでの引き渡しを希望すると連絡があり、政府で具体的な引き渡し方法などを検討。今月23日夜にロシア側から連絡があり合意に至ったという。 海保は大型巡視船をサハリンに派遣し、現地で遺体を引き取る方針。 引き渡され

    知床観光船事故 遺体引き渡しで日露合意 海保巡視船をサハリン派遣へ
  • 万一の命綱、携帯「圏外」どう解消 景観、安全、需給…協議の行方は

    携帯基地局新設の候補地の一つとなっている知床岬灯台(海上保安庁提供)北海道・知床半島沖の観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」沈没事故から23日で4カ月。事故を受けて、国と携帯事業者などが知床地域の携帯電話の「圏外」エリア解消に向けた意見交換会を開く。事故や遭難など、万が一の事態に備え、携帯電話の電波が届かない「不感地帯」の解消が求められている。海上や山間部などでは電波が届きにくい場所も多く、北海道・知床半島沖の観光船沈没事故でも、船長が所持していた携帯電話が航路上の大半で圏外だったことが判明しており、危機管理の専門家は「観光客や登山客らの安全確保のためにも通信網の構築が急務」と指摘する。ただ、景勝地や国立公園内に携帯基地局を新設するためには、環境や景観に配慮する必要がある。電源の確保などの新たな課題も浮上している。 ■■■ 「電波環境が整うのはいいことだが、知床は世界自然遺産。景観面も考え

    万一の命綱、携帯「圏外」どう解消 景観、安全、需給…協議の行方は
  • 知床に携帯基地局、設置に向け24日に官民で初協議へ 現地調査も

    北海道・知床半島沖の観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」沈没事故を受け、国と携帯事業者などが24日、知床地域の携帯電話の通信エリア拡大に向けた意見交換会を開く。携帯事業者4社は基地局の新設を視野に知床岬灯台などの現地調査も実施する。緊急通報などが必要な事態に備え、携帯電話の電波が通じない「圏外」エリアの解消が課題となっていた。 環境省などによると、現地調査では携帯事業者4社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)に加え、総務省と環境省、海上保安庁の関係者も同行し、24日から25日にかけて実施。意見交換会は地元・斜里(しゃり)町で24日に行われる。基地局新設に向けた技術的な課題などについて検討を進めるという。 世界自然遺産に指定されている北海道・知床国立公園に基地局を設置するには、環境省の許可が必要。「景観面も考える必要がある」(斜里町)とされる。 事故では、運航会社「知床遊覧

    知床に携帯基地局、設置に向け24日に官民で初協議へ 現地調査も
  • 知床の沈没現場周辺で捜索 北海道警、発生4カ月を前に

    北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故から4カ月になるのを前に、道警は18日、現場周辺で行方の分からない12人を捜索した。当初は23日ごろに予定していたが、14日に半島先端近くの海岸で頭部の骨や衣類などが見つかったことを受け、早めた。捜索は20日まで。道警の担当幹部は取材に「乗客乗員の家族のためにも、何か手掛かりをつかめるように一生懸命捜索したい」と力を込めた。 道警によると、約25人態勢でカムイワッカの滝から知床岬灯台までの半島西側の海岸線を中心に徒歩や航空機で捜索。ヒグマに遭遇する危険があるためこれまでは上陸できなかったが、地元のハンターが同行。20日には潜水士が水中を捜索する。

    知床の沈没現場周辺で捜索 北海道警、発生4カ月を前に
  • 【多面鏡 事件・司法から今を読む】重大事故の刑事責任追及 免責、組織罰…最適解を導け 大阪社会部長 牧野克也 

    映画・ドラマ化された作家、横山秀夫氏の小説『クライマーズ・ハイ』は、520人もの犠牲を出した昭和60年夏の日航ジャンボ機墜落事故をモチーフに、地方新聞社の記者らの苦闘を生々しく描いている。 事故の全権デスクとなった主人公に、機体後部圧力隔壁の破裂という事故原因に関するスクープが部下からもたらされる。運輸省航空事故調査委員会(当時)の調査情報。が、100%の裏が取れない。主人公は逡巡(しゅんじゅん)した末、最終的に掲載を見送る。翌日、他紙に同じネタを抜かれ、さらに通信社の配信記事に絶句する。《日航の刑事責任追及へ》。そして粛々と整理部長に告げるのだ。 「一面トップで追っ掛けます」

    【多面鏡 事件・司法から今を読む】重大事故の刑事責任追及 免責、組織罰…最適解を導け 大阪社会部長 牧野克也 
  • 船舶検査員4年で1割削減 検査機関「人員不足」(1/2ページ)

    北海道・知床半島沖の観光船「KAZU I(カズ・ワン)」沈没事故で、事故前に検査を実施した日小型船舶検査機構(JCI)が、4年間で約1割の船舶検査員を削減していたことが4日、関係者への取材で分かった。検査がおざなりだとの指摘もあり、国土交通省は検査体制の見直しに着手しているが、検査人員の不足が懸念される中、検査機関自らが人員を減らしていたことが明らかになった。 関係者によると、国の船舶検査を代行するJCIの常勤検査員は平成30年4月時点で152人だったが、検査対象の船舶数や検査手数料収入が減少したことを理由に、4年間で全体の約1割に当たる14人の検査員を削減したという。国交省によると、今年4月現在、約30万隻の小型船舶を138人で検査している。 東海大の山田吉彦教授(海上安全保障)は「検査する人員が圧倒的に足りておらず、脆弱な検査体制の中での人員削減は問題だ」と指摘。JCIは産経新聞の取

    船舶検査員4年で1割削減 検査機関「人員不足」(1/2ページ)
  • 水深180メートル、さらに深く 船体損傷で原因究明難航も 観光船沈没

    観光船「KAZU Ⅰ」の沈没事故で、作業船「海進」によって海面付近までつり上げられた船体=23日午後3時4分、北海道・知床半島沖 北海道・知床半島沖の観光船「KAZU I(カズ・ワン)」の沈没事故で、海底からつり上げられ曳航(えいこう)中だった船体が24日、水深約180メートルの海底に再び沈んだ。船体の損傷やエンジンの状態を確認できれば、沈没に至った経緯を推定できる。有力な物証となるため、いかに事故当時の状態を保ったまま引き揚げられるかが課題だったが、今回の落下で船体に新たな損傷が生じた場合、事故の真相解明に影響を及ぼす恐れも指摘される。事故の原因究明や捜査に支障はないのか。 引き揚げ作業で船体を固定する際、金属製のワイヤを使用すると繊維強化プラスチック(FRP)の船体を傷つける恐れがあるため「スリング」と呼ばれるナイロン製のベルトが使用された。元第3管区海上保安部長で日水難救済会常務

    水深180メートル、さらに深く 船体損傷で原因究明難航も 観光船沈没
  • 複雑で速い海流、捜索阻む 知床観光船沈没事故1カ月

    北海道・知床半島沖で観光船「KAZU I(カズ・ワン)」が沈没した事故は23日で発生から1カ月。これまでに14人の死亡が確認された一方、12人が今も行方不明となっている。第1管区海上保安部(小樽)はロシアと調整した上で、北方領土・国後島周辺に範囲を広げ、捜索を続行。水深約120メートルの海底で発見された船体は、21日から引き揚げに向けた作業が始まっており、間もなく海上に姿を見せることになる。 乗客は、世界遺産として知られる知床の自然を、海から存分に楽しむはずだった。 事故が起きた4月23日は、知床半島一帯に波浪注意報が出ており、地元の漁船は出漁を見合わせていた。運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長(58)によると、同日朝、豊田徳幸(のりゆき)船長(54)=行方不明=から「海が荒れる可能性はあるが大丈夫」などと報告があり、状況に応じて途中で引き返す「条件付き運航」を決断したという。 午前1

    複雑で速い海流、捜索阻む 知床観光船沈没事故1カ月
  • 観光船事故1カ月 運航開始の観光船「安心安全の知床に」

    運航を開始した大型観光船では安全への新たな取り組みがなされた。乗客らは知床の大自然を満喫していた=22日午前、北海道斜里町(大渡美咲撮影) 北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没した事故は23日で発生から1カ月となる。乗客乗員26人のうち12人がいまだ行方不明の中、カズ・ワンの引き揚げ作業は23日から格化する見込みだ。捜索や乗客家族の支援に尽力していた斜里町では、営業を自粛していた大型観光船が今季の運航を開始。住民らは悲惨な事故が二度と起きないことを願いながら、今後の行方を見守っている。 安全確認後、運航再開22日午前10時半、少し曇りがかった斜里町のウトロ港を「道東観光開発」(網走市)が運航する観光船「おーろら」が出港した。 海上にそびえ立つ巨大な岸壁や知床連山の雄大な自然を楽しんだ乗客は27人。波や風は比較的穏やかだったが、岸壁がなだらかになった「岩尾別」とい

    観光船事故1カ月 運航開始の観光船「安心安全の知床に」
  • 「人柱行政」脱却へ 観光船事故で問われる国の本気度

    北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故では、運航会社の杜撰(ずさん)な運営実態だけでなく、安全管理の不備を見逃してきた国にも厳しい目が向けられている。チェック体制が甘かった背景として人員不足が指摘されているが、専門家からは「重大事故が起きるまで動こうとしない」行政のあり方を批判する声も上がる。事故から1カ月。国土交通省は安全管理体制を大幅に見直す方針だが、悲劇を繰り返さないためにも、国の気度が問われている。 「増加する船舶に対して、監査・検査する人員が圧倒的に足りていない」。東海大の山田吉彦教授(海上安全保障)は社会情勢の変化に行政が追い付いていなかったと指摘する。 国交省によると、監査対象となる旅客船事業者は5324社、貨物船事業者は2090社(令和2年)。これに対し、監査を担う運航労務監理官は180人(3年度)にとどまる。国の船舶検査を代行する日小型船舶検査機構(JCI)も、30

    「人柱行政」脱却へ 観光船事故で問われる国の本気度
  • 発見遺体は不明の甲板員か 遺体のそばに免許証

    北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安部は21日、ロシアが不法占拠する北方領土・国後島で見つかった性別不明の遺体について、遺体のそばで日の車の運転免許証が見つかっていたことを明らかにした。「ソヤマ・アキラ」という名義で、事故で行方不明となっている曽山聖甲板員(27)の可能性がある。ロシアから外交ルートで連絡があった。 1管は、国後島で6日に見つかった女性遺体と、そばで運転免許が見つかった遺体に関してロシア当局と情報交換するなどして身元特定作業を進めている。

    発見遺体は不明の甲板員か 遺体のそばに免許証
  • 任務中は「大気圧13倍」のタンク内で生活…「飽和潜水」の過酷な実態

    北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没した事故で、深い海での作業が可能となる「飽和潜水」の潜水士や資機材をのせた作業船が17日、現場海域に近い網走港に入港した。19日にも始まる飽和潜水で期待されるのは、カズ・ワン内の捜索活動に加え、船体引き揚げのための準備作業だ。潜水士には深い海という特殊な環境での任務が待ち受ける。飽和潜水の経験がある自衛隊員の証言からは、高圧条件での生活や海中作業の過酷な実態が浮かび上がる。(吉沢智美) 飽和潜水の技術を持っているのは、今回国が契約した民間業者以外に、故障した潜水艦の乗員救出のために潜水員を養成する海上自衛隊などに限られる。 海自によると、水深10メートルで大気圧の2倍、カズ・ワンが沈む120メートルでは13倍の水圧がかかる。ボンベを使った通常の潜水技術では40~50メートルが限界とされ、事前に作業地点と同じ水圧下に体を慣れさせる

    任務中は「大気圧13倍」のタンク内で生活…「飽和潜水」の過酷な実態
  • 行方不明者190キロ以上流された可能性 知床事故

    シミュレーションによる解析結果では、乗客が北方領土・国後島北部を中心とした西岸に漂着している可能性が示された(犬飼直之准教授の資料より抜粋) 北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で、行方不明者が事故現場から北方に190キロ以上流されている可能性があることが16日、分かった。水難学会理事を務める長岡技術科学大(新潟県長岡市)の犬飼直之准教授が海の流れなどを解析したシミュレーション結果を発表した。 犬飼准教授によると、気象庁のデータなどを基に、海上を吹く風の影響や月の引力が引き起こす潮の満ち引き(潮汐)などを考慮し、事故当日から今月14日までの海流などをシミュレーションした。 行方不明者が海面近くに漂っているとの想定で、海水がどのように流れたかなどを試算した結果、事故現場から北方へ190キロ以上流されている可能性があることが判明。行方不明者は一時、国後島と択捉島間の国後水道付近まで流された可能性

    行方不明者190キロ以上流された可能性 知床事故
  • 講習7時間で船長に 知床事故、免許制度の在り方問う声も

    北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故をめぐり、小型旅客船(20トン未満)の船長になるための免許制度の在り方を問う声が上がっている。プレジャーボートなどを操縦できる小型船舶の免許があれば、7時間の講習を受けるだけで、乗客の人命をあずかる旅客船を操縦することができるためだ。船長に求められる資質をどう担保すべきか。国土交通省の有識者検討委員会では、船員の技量向上や運航する海域の知識も論点となっている。(大竹直樹) 「他の事業者だったら船長になれなかった可能性がある」。国交省の幹部はこう打ち明ける。沈没した観光船「KAZU I(カズ・ワン)」の豊田徳幸(のりゆき)船長(54)=行方不明=は令和2年、甲板員として運航会社「知床遊覧船」に採用された。船長になるには通常3年程度の経験を積むが、同社の桂田精一社長(58)は約1年で船長に昇格させた。他のベテラン船長から「センスがある」と評価されたためと

    講習7時間で船長に 知床事故、免許制度の在り方問う声も
  • 知床、昨年事故の報告書公表 違反見逃し、検査に疑義

    北海道・知床半島沖の観光船「KAZU I(カズ・ワン)」の沈没事故で、国土交通省は13日、運航会社「知床遊覧船」が昨年起こした2件の事故を受け、北海道運輸局に提出した改善報告書を公表した。報告書では「運航管理者への定時連絡を確実に実施する」としていたが順守されず、安全管理規程に違反する運航を続けていた可能性がある。国交省は「事業者に対する監査の在り方をわれわれ自身も反省し、見直していく」としている。 同社は昨年5、6月に浮遊物との接触や座礁事故を起こし、国交省が特別監査を実施。同社は同7月に改善報告書を提出した。報告書では運航管理者の桂田精一社長(58)と常に連絡が取れる状態を維持し、事故発生時に必要な措置を講じられる体制を確立することになっていた。 しかし、今回の事故当時、管理者の桂田社長は事務所に不在。通信手段とした船長の携帯電話も航路上ではほぼ圏外だった。 杜撰(ずさん)だったのは運

    知床、昨年事故の報告書公表 違反見逃し、検査に疑義
  • 【主張】沈没事故と国交省 再発防止に全力を挙げよ

    北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故では、杜撰(ずさん)な運航実態が次々と明らかになった。 波浪注意報が出される中、あり得ない「条件付き運航」を指示した運航会社の社長には操船実績がなく、船長も海洋での経験が浅かった。 事務所の無線用アンテナは破損しており衛星携帯電話は故障で修理中だった。事故時は船長が乗客の携帯電話を借りて救助を要請した。事故船舶は昨年、2度の事故を起こし国土交通省の行政指導を受けていた。 運航会社を責めるべきは当然だが、実態を見逃し、運航を許可してきた国交省などの無為無策ぶりにも怒りがある。 斉藤鉄夫国交相は運航会社の社長を「当事者意識の欠如、責任感の欠如だと思う」と批判したが、同じ言葉は、国交省にも向けられるべきだろう。 事故船舶は事故の3日前、船舶安全法に基づく日小型船舶検査機構の中間検査を受けていた。2日前には網走海上保安署の安全点検を受け、いずれも「問題なし

    【主張】沈没事故と国交省 再発防止に全力を挙げよ
  • 無人潜水機の調査本格化 沈没船の写真公開、知床 12人捜索、手掛かりなし

    北海道・知床半島沖の観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」沈没事故で、第1管区海上保安部(小樽)などは9日、船舶と航空機で行方不明の12人の捜索を続けた。専門業者「日サルヴェージ」が派遣した作業船「新日丸」も8日から、水中カメラを搭載した高性能な無人潜水機による観光船の調査を開始。1管は同日、無人潜水機が撮影した船体の写真を公開した。 無人潜水機で撮影された観光船「KAZU Ⅰ」の船首=8日(第1管区海上保安部提供)写真は計2枚で、船名が記された船首や、スライド式のドアが開いたままの船尾の様子が写っていた。1管によると、不明者発見につながる手掛かりはなかったという。

    無人潜水機の調査本格化 沈没船の写真公開、知床 12人捜索、手掛かりなし