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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (224)

  • ヴァイトマン「金融危機は人災です!経済学者みんなで責任回避する経済学・入門」 - himaginary’s diary

    以前、経済危機を地震に喩えたMark Thomaのブログエントリを紹介したことがあったが、イェンス・ヴァイトマン・ドイツ連銀総裁が、「危機の経済学――経済学者への挑戦としての危機(Crisis economics – the crisis as a challenge for economists)」と題したミュンヘンでの講演で、ラクイラ地震の一件に触れつつ、そうした見方に異を唱えている(Mostly Economics経由)。 以下はそこからの引用。 On 6 April 2009, a severe earthquake occurred in the central Italian town of L’Aquila with the tragic loss of more than 300 lives. Only six days earlier, there had been a

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    ryozo18 2013/07/01
  • BISの年次総会の場で最も尋ねられた質問 - himaginary’s diary

    をジョン・テイラーが紹介している。曰く、 先週の市場の混乱を引き起こしたのは何だと思うか? それに対する回答は中央銀行家によってバラバラだったという。例: 一時的なものですぐに収まる。心配の必要なし。 FRBの成長見通しが民間のコンセンサスより高かったことに驚いたトレーダーが、ゼロ金利はあまり長く続かないと考えた。 FRBはもっと積極的に政策を打つべきだと考えた大手投資家がひねくれた反応をした。 拙劣なコミュニケーション。ベンは7%の閾値を出すべきではなかった。 否、拙劣なコミュニケーションのせいではない。正常化が単なる量的緩和の巻き戻しで済むわけではないということを人々が認識したためだ。正常化の過程は、我々が良く分かっていない変化を数多く伴う。為替相場の再調整が一例。 量的緩和の効果は良く分かっていない。出口は入り口と同じくらいの不確実性をもたらす。 プラスの作用の後に必然的に起こるマイ

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    ryozo18 2013/06/25
  • 中央銀行のコミュニケーションの明確さを採点する - himaginary’s diary

    というvoxeu記事が投稿されている(H/T Mostly Economics)。著者はIMFのAleš Bulíř、Martin Cihákとオランダ銀行のDavid-Jan Jansen。 以下は記事の要旨。 Quality, clear communication is a very powerful tool for central banks because it influences expectations. This column presents new research on central-bank communications, using a formal measure of clarity – the ‘Flesch-Kincaid grade level’. The picture is varied: there are significant and p

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    ryozo18 2013/04/15
  • 今や円ドル相場は金利差ではなく金利比で決まる - himaginary’s diary

    というシティのSteven Englanderの考察をFT Alphavilleが紹介している。 以下は2010年5月から足元までの円ドル相場を日米の2年物金利の差(現時点と4期ラグ)で回帰した結果(週次ベース)。 2012年以降、金利差が収斂したこともあり、為替との関係が絶たれたように見える。 一方、説明変数の金利差を金利比で置き換えると、下図のように回帰のフィットが良くなる(2年物を5年物に置き換えても同様の結果が得られたとの由)。 おそらくデータを2009年まで遡るとフィットは悪くなるだろうが、Englanderの解釈は、2010年のある時点で、FRBと日銀がどれだけ低金利政策を続けるかのシグナルとして投資家たちが金利比を受け止めるようになったのではないか、というものである。即ち、景気循環的な経済状態の差を判断する代わりに、両中銀がどれだけ低金利にコミットしているかを見るようになった

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    ryozo18 2013/04/04
    対数金利とか出てきたりして。複利計算がすごく簡単になるというメリットも(オイ
  • DSGEの泥沼 - himaginary’s diary

    ここで紹介した論文を話のとば口として、ノアピニオン氏がDSGEの問題点を3つ挙げている: ほぼすべてのDSGEの結果は線形化の結果である。もし線形化を外すと、複数均衡が現われ、DSGEモデルの前提が成立している架空の世界の経済についてさえ、意味のあることが言えなくなる(このパラメータがこの値以上ならばこちらの均衡、それ以外の場合はこちらの均衡、という定量的な話はDSGEの能くするところではない)。換言すれば、現実を上手く表現できているか否か以前に、ほとんどのDSGEは自分自身を上手く表現できていない。 利用可能なものとするためには、DSGEモデルには単純化が大いに必要。非線形ニューケインジアンモデルはあまりにこんがらがっているので解くことができず、シミュレーションするしかないことが多い。また、資投資も取り込めないが、投資は景気後退時に最も大きく振れるGDPの構成要素なので、この省略は問

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  • 民主党議員有志がフリーバンキング導入を提唱へ - himaginary’s diary

    民主党の日銀行出身者を中心する議員が、日にフリーバンキング制度を導入するための研究会を発足させることが明らかとなった。同党が反対票を投じた岩田規久男氏が日銀副総裁に就任したことを受けて、日銀行から通貨発行権の独占権を剥奪することが狙い。 会の中心メンバーとなった議員は「今回の日銀執行部人事により、私の出身母体である愛する日銀行は殺されたも同然だ。こうなったら中央銀行制度そのものを廃し、通貨の信認を真に守る銀行が通貨発行銀行間の競争を通じて優位に立つ形に制度を抜的に作り直すしかない」と研究会発足の目的を語る。また別の議員は「5年前の日銀執行部人事では、インフレ目標を掲げる学者が副総裁に就任することを民主党が体を張って阻止し、日銀生え抜きの総裁が誕生することに貢献した。その結果として通貨の信認が高まり、円の価値が国際的にも上昇した。しかし今回は残念ながら通貨の信認を毀損しかねない執行

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    ryozo18 2013/04/01
    いいネタだw
  • ドラギが明らかにした欧州危機の主因 - himaginary’s diary

    Social Europe Journalという電子ジャーナルで、アンドリュー・ワット(Andrew Watt)*1が3/14のEUサミットにおけるドラギ講演の問題点を指摘している(H/T Economist's View)。 それによると、ドラギはグラフを用いて以下の点を示したという: 経常黒字国(オーストリア、ベルギー、ドイツ、ルクセンブルグ、オランダ)における生産性の伸び率は経常赤字国(フランス、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ポルトガル、スペイン)よりも高い。 しかし、賃金の上昇率は後者の方が大きい。 構造改革と賃金の抑制は成功をもたらす。硬直化した構造と貪欲な労働組合は失敗をもたらす。 フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングによると、この講演を聞いていたオランド仏大統領は、財政緊縮策に反対し成長刺激策を求めていたにも関わらず、欧州(ないしその一部の国)の問題点を示す明白

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    ryozo18 2013/03/28
  • 経済学徒が知っておくべき5つのこと - himaginary’s diary

    についてハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)のDavid Hemenwayがreal-world economics reviewなる学術誌の直近号に書いている(H/T Mostly Economics)。 以下がその5項目: 人間は孤立した生き物ではなく社会的動物である 嗜好は変更可能で、特に子供と若者においてそうである 世の中には子供と若者が大勢いる(経済学の教科書にはほとんど姿を見せないが) 小売の購入者が自分の買う製品について詳細な情報を持っていることは滅多にない 大企業(やその他の経済的機関)は社会的および政治的な力をかなり持っていることが多い 当初Hemenwayは、機会コスト、限界分析、モラルハザード、外部性、囚人のジレンマゲーム、といったことを挙げようとしたが、結局は経済学に教科書にあまり出てこない上記項目にしたという。

    経済学徒が知っておくべき5つのこと - himaginary’s diary
  • 非効率的市場仮説:なぜ金融市場は現実世界ではうまく機能しないのか - himaginary’s diary

    というロジャー・ファーマーらの論文をNEP-DGEブログが紹介している(原題は「The Inefficient Markets Hypothesis: Why Financial Markets Do Not Work Well in the Real World」で、著者はRoger Farmer, Carine Nourry and Alain Venditti)。 以下はその要旨。 Existing literature continues to be unable to offer a convincing explanation for the volatility of the stochastic discount factor in real world data. Our work provides such an explanation. We do not rely

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    ryozo18 2013/03/19
    バリエーションの「x年間以降の割引率は一定とする」ってやつ聞くたびに頭の中では「なわけねーだろ」と突っ込んでます
  • 極端な通常としての日本 - himaginary’s diary

    ジェームズ・ハミルトンが政府債務を巡ってクルーグマンらと論争を繰り広げている。 論争の焦点になっているのは、ハミルトンがミシュキンらとの共著論文*1で示した以下の回帰式である*2。 この式を基にハミルトンは、政府債務の対GDP比率が高くなると金利が上昇し、やがて下図のように手に負えなくなる、と警告した。 それに対するクルーグマン(+ここ)、The AtlanticのMatthew O'Brien、デロング、Tim Duyの反論は、概ね以下の2点に集約される: 日を単なる特別ケースとして扱って良いのか? (上の回帰式ではαiは国ごとの固定効果を扱っており、日は非常に大きなマイナスの値となっている) 自国通貨を持たないユーロ圏の国がサンプルの多くを占めるとはこれ如何に? クルーグマンは論文のデータを用いた以下の散布図を示して、そうした論点を視覚的に表わしている。 またTim Duyは、日

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    ryozo18 2013/03/19
  • キプロス異聞 - himaginary’s diary

    キプロス政府がユーロ圏から100億ユーロの金融支援を受ける代わりに、銀行預金を封鎖してそれに課税し、GDPの1/3に相当する58億ユーロを捻出する、というベイルアウトならぬベイルイン政策を打ち出したが、ブロゴスフィアの反応は概ね否定的と言える。The Macro Manはまったくもって馬鹿げた愚かな考え(utterly idiotic, stupid idea)と腐し、エド・ハリソン(Naked Capitalismにクロスポスト)は他の周縁国の預金者への悪影響(very negative implications for bank depositor confidence in other European periphery countries)を憂慮し、Nick Roweは自国通貨を持つ国が課すインフレ税と違って現金には掛からずに銀行預金だけに掛かる税金は銀行への取り付け騒ぎを招く恐

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    ryozo18 2013/03/19
  • HSBCの円相場予想 - himaginary’s diary

    HSBCのDavid Bloomチームの来年末までの円相場予想をFT Alphavilleが紹介している。 円相場の推移を考えるに際しHSBCチームは、アベノミクスを約束、行動、結果の3つの局面(フェーズ)に分け、さらにその中で4つの分岐点を考えている。 約束局面 既に終了 行動局面 分岐点1:日銀の新執行部は積極的な金融緩和派となるか? 分岐点2:日銀は速やかに抜的な緩和政策を実施するか? 分岐点3:自民党は参院選に勝利するか? 結果局面 分岐点4:日銀は2%のインフレ目標を達成し、実質成長をもたらすか? その上で、円相場の推移を以下のような樹形図で表わしている。 赤矢印が彼らの予想であるが、日銀の新執行部は積極的な金融緩和派となるものの、抜的な緩和政策の実施には至らず、2%のインフレ目標の達成もならず、参院選の結果如何に関わらず2014年末には円相場は1ドル=80円に戻る、というの

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    ryozo18 2013/03/04
    「ランダムウォークって樹形図の事だったんだ!」「違うから」
  • 蟹は甲羅に似せてインフレを予想する - himaginary’s diary

    Carola Binderブログ*1が、日の状況に絡めつつ、Ulrike MalmendierとStefan Nagel*2の「Learning from Inflation Experiences」という論文を紹介している。 以下はその要旨。 How do individuals form expectations about future inflation? We propose that past inflation experiences are an important determinant absent from existing models. Individuals overweigh inflation rates experienced during their life-times so far, relative to other historical dat

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    ryozo18 2013/01/29
    "各人は自分のそれまでの人生で経験してきたインフレ率を、インフレに関する他の過去データに比べて過大評価する"
  • 中央銀行の独立性が金融危機を招いた - himaginary’s diary

    フェリックス・サーモンが、ヴァイトマン独連銀総裁の通貨切り下げ競争と中央銀行の独立性喪失への懸念をたしなめた記事*1の最後で、以下のように書いている。 And as for central bank independence — well, that battle was lost during the financial crisis, I’m afraid. When it comes to globally coordinated policy actions, central banks should not be independent, and in general the more independent they are, the less effective they have been. Nominal independence is a good thing: we

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    ryozo18 2013/01/25
  • 共同声明の三重翻訳 - himaginary’s diary

    Britmouseが、今回の政府・日銀の共同声明の英語版には日銀の翻訳部門のトラブルによる問題があったとして、グーグル翻訳の助けを借りて中央銀行語を改めて平易な英語に書き直したという。それをさらに拙訳で日語に訳してみる。 日銀行は、金融政策は「物価の安定を達成し、それによって国家経済の健全な発展に寄与する」ことを目的とする、という原則の下に政策を実施している。 我々が「物価の安定」と言う時は、まさにその通りのことを意味している。CPI水準に全般的な動きが無い、ということだ。我々はその意図がこの上なく明確であることを期待している。安倍晋三氏は2%のインフレ目標を我々に設定させたがっている。彼は自分を何様だと思っているのだ? 安倍氏は「目標」について話したがっているが、我々は「願望」について話したいと考えている。特に、「漠然とした願望」についてだ。先述の通り、我々が真に欲しているのは0%の

    共同声明の三重翻訳 - himaginary’s diary
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    ryozo18 2013/01/23
    "願わくは、あの厄介な安倍もそれまでに居なくなっていて欲しいものだ" 官僚機構はこの戦略がとれるからなあ。二大政党制なら官僚組織のガラガラポンも政権交代と同時にやらないとダメなのかもね
  • 経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary

    という点について研究した論文がUDADISIの2012年経済学論文ランキングの第2位として取り上げられていた。著者はマドリード・アウトノマ大学のRaúl López-Pérezとケベック大学モントリオール校のEli Spiegelmanで、論文のタイトルは「Do Economists Lie More?」。 以下はその要旨。 Recent experimental evidence suggests that some people dislike telling lies, and tell the truth even at a cost. We use experiments as well to study the socio-demographic covariates of such lie aversion, and find gender and religiosity t

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    ryozo18 2012/12/18
    この論文思い出した | 経済学を学ぶと利己的になるか? - kmoriのネタままプログラミング日記 http://d.hatena.ne.jp/kmori58/20070530/p1
  • 共有地の悲劇としてのユーロ - himaginary’s diary

    ハンプル・チェコ中央銀行副総裁(Mojmír Hampl)のモンペルラン・ソサイエティーのプラハ大会での講演を、BISがHPに掲載している(Mostly Economics経由)。 そこでハンプルは、ユーロにおけるドイツの役割に対し、かなり辛辣な見方を示している。 Yes, the German mark and the Bundesbank were clear monetary hegemons in Western Europe in the pre-euro era. And remember, it was argued that the euro would become “the German mark for the whole of Europe” in the many public debates that went on in Germany prior to it

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    ryozo18 2012/09/27
    「共有地の悲劇」か、なるほど
  • 日本の大停滞の二の舞を避けるためにFRBがやったこと - himaginary’s diary

    デロングのいわゆるFOMC第3グループに属するエリック・ローゼングレン・ボストン連銀総裁が、表題の件について9/20講演で解説している(Mostly Economics経由)。 The Great Stagnation in Japan did lead to a monetary policy response from the Japanese central bank. The Bank of Japan eased rates until they hit the zero lower bound, and then as Figure 9 shows, began to gradually expand the assets of the central bank. However, there were key differences from the policy actio

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    ryozo18 2012/09/23
  • 自己充足的予言:FRB篇 - himaginary’s diary

    以前、小生は、自己充足的予言を日銀の金融政策に比喩的に当てはめたことがあったが、こちらのエントリでは、Tim Duyが自己充足的予言をFRBの金融政策に当てはめて論じている。 Should the Fed take the labor force participation rate as exogenous or endogenous? If they take it as exogenous, then policymakers have effectively "given up" on the recovery. Any cyclical decline in the labor force participation rate becomes structural over time as skill loss increasingly excludes those displa

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    ryozo18 2012/08/20
  • FIFOは最悪、LIFOがベスト - himaginary’s diary

    という主旨の論文をEconomic Logicブログが紹介している。 以下はその導入部からの引用。 The most commonly analyzed queue discipline in the literature on queueing with endogenous arrival times is the first-in-first-out (FIFO) queue discipline (also known as first-come-first-served). FIFO is generally considered as `fair' and is the focal discipline in many everyday situations, such as queueing at a grocery store or bank, as well as und

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    ryozo18 2012/06/15
    メモ