新潟県中越地震によって起きた上越新幹線の脱線事故を教訓に、車輪がレールから外れても車両の転覆を防ぐ部品をJR東日本が考案し、22日までに東北、秋田、山形、上越、長野の5新幹線全車両に装備した。 部品は「ガイド」と呼ばれるL字形の合金板。車軸の両端を覆う箱の下面から線路に向かって約15センチ飛び出す格好で、左右どちら側に脱線しても、この飛び出た部分が必ずレールに引っ掛かり、車両が横方向に大きくずれるのを防ぐ仕組みだ。1両に左右8つある車輪のそばに付けた。 中越地震では、上越新幹線の全部で40ある車軸のうち半数以上の22軸が左右に脱輪。しかし、先頭車両の車輪と車両下部の一部が偶然レールを挟み込んで踏ん張る形になり、連結された2両目以降の車両を含め横転する惨事は免れ、奇跡的に負傷者はゼロだった。