東京工業大学大学院理工学研究科の荒木純道教授と阪口啓准教授らの研究グループは、光電製作所と共同で、入学試験中に通信している携帯端末を座席レベルの精度で検出するシステムの開発に成功したことを発表した。 複数センサを用いるマルチセンサ型位置推定システムに、統計的な機械学習の手法を適用することで、端末の通信電波から伝搬路の特徴量を自動的に学習し、端末の位置を推定する。入試会場を模擬した実証実験で、平均位置推定誤差0.5m以下の位置推定精度で、座席を特定できることを確認した。 室内での電波を利用した位置推定にはTDOA(Time Difference of Arrival)・RSSI(Received Signal Strength Indicator)に基づく方法があるが、室内環境の伝搬路の複雑さや、その環境が時間変動することから、平均位置推定誤差が3m程度に留まっていた。開発したシステムは、既