政府は十八日、関東甲信と東北の大雪被害に関する対策本部(本部長・古屋圭司防災担当相)を設置した。降り始めから五日目の対策本部設置に、野党から「政府の初動の遅れが被害を大きくした」と批判が出ている。 対策本部は災害対策基本法に基づき、関係省庁の局長級が集まって政府内や地方自治体などの調整を一元化する。本部長は地方自治体に対応を指示できるようになる。政府の非常災害対策本部設置は二〇一一年九月の台風12号による豪雨被害以来。
肩凝りや腰痛対策、鎮痛に使われる「はり治療」。実験を通じ、その効果を科学的に証明しようというのが、東京有明医療大保健医療学部で鍼灸(しんきゅう)学科長を務める高倉伸有(のぶあり)教授(57)らの研究だ。 中でも注目されているのが「プラセボ鍼(はり)」の開発。新薬の臨床試験では薬効のない偽薬(ぎやく)(プラセボ)と新薬を使って効果を検証するが、医師も患者もどちらが投与されたか分からない「二重盲検(もうけん)法」が条件。同様に、治療者も患者も「刺したかどうか分からない」はりを作ったのだ。
安倍晋三首相は十二日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更をめぐり「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と述べた。憲法解釈に関する政府見解は整合性が求められ、歴代内閣は内閣法制局の議論の積み重ねを尊重してきた。首相の発言は、それを覆して自ら解釈改憲を進める考えを示したものだ。首相主導で解釈改憲に踏み切れば、国民の自由や権利を守るため、政府を縛る憲法の立憲主義の否定になる。 首相は集団的自衛権の行使容認に向けて検討を進めている政府の有識者会議について、「(内閣法制局の議論の)積み上げのままで行くなら、そもそも会議を作る必要はない」と指摘した。
NHKラジオ第一放送で三十日朝に放送する番組で、中北徹東洋大教授(62)が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などとコメントする予定だったことにNHK側が難色を示し、中北教授が出演を拒否したことが二十九日、分かった。NHK側は中北教授に「東京都知事選の最中は、原発問題はやめてほしい」と求めたという。 この番組は平日午前五時から八時までの「ラジオあさいちばん」で、中北教授は「ビジネス展望」のコーナーでコメントする予定だった。 中北教授の予定原稿はNHK側に二十九日午後に提出。原稿では「安全確保の対策や保険の費用など、原発再稼働コストの世界的上昇や損害が巨額になること、事前に積み上げるべき廃炉費用が、電力会社の貸借対照表に計上されていないこと」を指摘。「廃炉費用が将来の国民が負担する、見えない大きな費用になる可能性がある」として、「即時脱原発か穏やかに原発依存を減らして
トップ > 経済 > 未来の食卓 > 記事一覧 > 記事 【仕事を拓く】 高級魚イワシ 金の皿で回る Tweet mixiチェック 2014年1月7日 内浦漁港に停泊する増田さんの「巻き網」漁船=静岡県沼津市で 東京郊外の回転ずし店・二〇二〇年一月七日夕 五輪(いつわ)家の勝利(かつとし)(36)、妻の希(のぞみ)(33)、長男の勇気(ゆうき)(8)が食事している。 勝利 「松の内も終わりだからちょっとぜいたくするか。今日は金の皿を食べてもいいよ」 勇気 「ワーイ」 二個で千円のイワシの皿を取る。 希 「昔は大衆魚だったのにねえ」 近い将来、こんな風景が現実になるかもしれない。 日本の漁獲量は、多くの魚が一九六〇年代から八〇年代をピークに減る一方。イワシは九分の一、サバは四分の一にまで減少した。乱獲が原因の一つだ。 弱体化する漁業を支えるのが二〇一三年度で千二百億円超の補助金。米国は補助
「取り締まりのための取り締まりになっている傾向があり、警察の信頼という視点からもちょっと疑問符がつく」。今年八月、古屋圭司国家公安委員長の指摘を受けて始まった懇談会。提言では、交通取り締まりについていかに国民の理解をさらに求めるか、具体策は見えてこない。身に覚えのない「違反」で取り締まりを受けた体験を持つドライバーは不満をあらわにした。 (安藤淳、宮畑譲)
みずほ銀行が暴力団関係者への融資を放置していた問題で、金融庁の検査への批判が強まっている。野党は「みずほ銀行が金融庁に事実と異なる報告をしたことを見抜けなかった」として政府の責任を徹底的に追及する構えで、みずほ銀行の佐藤康博(やすひろ)頭取や畑中龍太郎金融庁長官の証人喚問を求めている。 暴力団融資は二〇一二年十二月から実施されたみずほ銀行への金融庁検査で発覚した。みずほ銀行は当初、問題融資の情報が「担当役員止まりだった」と報告。この報告に基づき、金融庁は今年九月二十七日に業務改善命令を出した。 しかし、みずほ銀行は処分からわずか十一日後の十月八日、銀行が問題を把握した一〇年十二月当時の頭取も問題を把握していた上、取締役会にも資料が提出され、経営トップに報告が上がっていたと説明を一変させた。
香り付きの柔軟剤を使って洗濯して衣類に香りを漂わせることが流行しているが、こうした状況に化学物質過敏症の人たちが「普通に暮らすことができにくくなった」と悲鳴を上げている。近所の家から流れてくる柔軟剤や芳香剤などの香りをかいだだけで体調が急に悪くなったりするのだ。「香料公害」が起きているのか、当事者らの声を聞いて考えてみた。 (白井康彦) 長野県に住む四十代の女性は「強い香料のにおいを発している人とすれ違ったりするだけで、めまい、ふらつき、震え、動悸(どうき)が生じます」と訴える。
ソニーが九日に発表した二〇一三年三月期連結決算は、純損益(税金などを差し引いた後の最終的な利益や損失)が四百三十億円の黒字だった。一二年三月期は四千五百六十六億円の赤字で、純損益の黒字化は五期ぶり。
山口あいりちゃんとみられる女児の遺体が見つかった事件で、死体遺棄の疑いで逮捕された母親の無職山口行恵容疑者の茨城県内の潜伏先を県警が突き止めたのは、レンタルビデオ店から寄せられた情報がきっかけだった。 秦野市が最後に山口容疑者と電話で連絡を取ったのは、今年三月十一日。その後行方不明になり、あいりちゃんらが犯罪に巻き込まれた疑いがあるとして、県警捜査一課が捜査を始めた。
十二日決着したTPP交渉参加に向けた日米事前協議。この日の合意は、早い時期の交渉参加にこだわった安倍晋三首相の意思による部分が大きいが、決着を急ぐあまり日本は交渉の過程で米側に譲りに譲った。日本は正式な交渉参加を前に高い「入場料」を払った。 (TPP取材班) TPP交渉参加を表明してから十日ほどたった先月二十六日。首相官邸で外務省の河相周夫次官らから、なかなか前進しない協議の経過と今後の見通しについて説明を受けていた首相の表情は、見る見るこわばった。 「何やっているんだ。あのタイミングで参加表明した意味がなくなるじゃないか。大使でも誰でも相手国と話ができるじゃないか」。いつになく厳しい首相の言葉に、空気が凍り付いた。首相はオバマ米大統領と直接渡り合い、TPP交渉参加へ道筋をつけた自負がある。その後も、高い国内の支持を背景に、自民党反対派の抵抗を封じ込め、三月十五日に交渉参加表明した。 TP
「いつまで政策失敗のツケを利用客に負わせるのか」。沿線住民はこんな不満を口にする。北総線全線(三二・三キロ)の普通運賃は七百八十円。グループ企業が運行する京成本線でほぼ同じ距離乗っても四百七十円で、一・七倍も高い。背景には、今も九百億円残る鉄道建設の借金を、見込みより大幅に少ない利用客で返済を続ける構図がある。 当初三十四万人規模を目指した沿線の千葉ニュータウン(NT)は、現在人口約九万三千人にとどまる。高度成長期の一九六九年に始まった開発だったが、用地買収に手間取る間に住宅需要が減り、計画は半分以下に縮小。NTと都心のパイプ役の北総線は、バブル期の高金利もあって開業から九回も値上げされ、一時は一駅で三百円の区間も現れた。それでも毎年、運賃収入の半分近い約五十億円が返済に消える。
【カイロ=今村実】「アラブの春」の先駆けとなった、チュニジアのベンアリ政権崩壊から十四日、丸二年を迎えた。変革への期待を担ったものの、現在では政治や経済は混乱し、暫定政権への不満が拡大。「ジャスミン革命」と呼ばれた政変の高揚感は、失望に変わりつつある。
原子ギターを制作した山川さん。手前の皿に盛られた土に含まれる放射性物質を黄色いガイガーカウンターが感知すると、ギター裏の黒い装置が振動する=水戸市で 目に見えない放射線をとらえて「反原発」の音を響かせる-。そんな創作楽器「原子ギター」が水戸市の水戸芸術館に展示されて話題を集めている。制作したのは横浜市のアーティスト山川冬樹さん(38)。反原発を訴える一方で、電気がなければ音楽活動できない自身の「矛盾」を表現したという。東京電力が福島第一原発事故でまき散らした放射性物質によって音を鳴らすという皮肉あふれるギターが、被災地に悲しげな音色を響かせている。 (永山陽平) 山川さんはアーティストとして音楽活動を続けながら、東京芸術大の取手キャンパス(取手市)で講師として映像制作を教えている。原発事故の発生後、県内で空間放射線量がとりわけ高い取手市に横浜市から通っているうちに「このまま原発を続けてはい
他人のパソコンを遠隔操作して犯罪予告が送られた事件で、東京都内の幼稚園などに脅迫メールを送ったとして警視庁に逮捕され、その後釈放された福岡市の男性(28)が「同居の女性がやったと思い、かばうために容疑を認めた」と供述していたことが捜査関係者への取材で分かった。 真犯人を名乗る犯行声明メールには男性のパソコンを遠隔操作したと記載され、男性は事件と無関係だった可能性が浮上。警視庁は男性からあらためて事情を聴き、自供の誘導がなかったかなど捜査の経緯を検証する。 捜査関係者によると、男性は秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さまが通う都内の幼稚園への脅迫メール事件で、逮捕直前は容疑を否認。だが、自宅のパソコンに脅迫メールが残っていることを指摘され、「私がやりました」と認めた。
他人のパソコンを遠隔操作し、脅迫メールが送り付けられたなどとされる事件で、東京弁護士会の落合洋司弁護士に、TBS(東京都港区)に届いた真犯人を名乗るメールと同じ内容とみられるメールが届いていたことが十五日、弁護士への取材で分かった。両メールには、捜査当局が明かしていない脅迫内容が含まれ、警視庁などは犯人が送った可能性が高いとみて実態解明に乗り出した。また警察庁は、容疑者が否認していた同様の犯行予告事件について調査するよう都道府県警に指示した。 落合弁護士やTBSによると、メールは「私が真犯人です」とのタイトルで、落合弁護士には九日夜、TBSには十日夜にラジオ番組宛てに送信された。「現在報道されている大阪・三重の遠隔操作ウイルス事件について、私が犯人です」として、六月~九月の計七件の事件=表=への関与を認めていた。 さらに「警察・検察をはめてやりたかった、醜態をさらさせたかったという動機が1
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