自治体の情報公開審査会の会長を務める人物もいるなど、数々の情報開示訴訟を手がけてきた弁護団は、 「まず、勝てるだろう」 と踏んでいた。 前日の佐川宣寿元国税庁長官との控訴審では本人尋問を拒否されて結審してしまっただけに、原告である赤木雅子さんのこの裁判に賭ける想いはより強まっていた。 9月14日に大阪地裁202号法廷で行われた判決期日。 「原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とする」 法廷内に怒号が飛び交い続け、裁判長の判決骨子読み上げが聞こえない。 原告側の席に座っていた赤木雅子さんが静かに崩れ落ちて松丸正弁護士の膝に倒れ込む。その背中を生越照幸弁護士がさすり続けるなか、朗読は続く。ヤジは最後まで止まらなかった。 森友学園事件はなんら事実が解明されておらず、そのなかでも財務省による公文書の改ざんは、誰が、いつ、どこでどのように改ざんの指示をしたのかがまったく明らかになってい