東南アジア諸国連合(ASEAN)が11月にカンボジアで、対面では3年ぶりとなる首脳会議や域外国も交えた関連会合を相次ぎ開催したが、焦点であるミャンマーの事態打開で成果を示すことはできなかった。 ASEANは、クーデターで権力を掌握した国軍に、暴力行為の停止や対話の開始など5項目の履行を求めている。首脳会議の議長声明は「(国軍が)履行の意思を欠き、深く失望した」とも指摘した。 当事者である国軍のやる気がないとは深刻な事態である。放置すればミャンマーの国際的な孤立は深まる。国内で抗議を封じ込められて不満を募らせる民主派と、国軍との衝突の危険も高まろう。 問題解決へのアプローチを見直すべきである。ASEANは主だった会合への国軍関係者の出席を認めていないが、より強いペナルティーを科す行動が必要だ。 ASEANの議長国は来年、カンボジアからインドネシアに引き継がれる。地域大国、民主主義国家として、