『きのう何食べた?』(テレビ東京系)が遂に最終回である。毎週毎週、常に互いを思いやるシロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)の日常を見つめることができる時間がどんなに幸せだったことか。個人的に「色気とキュートの固まり」だと常々思ってきた内野聖陽と西島秀俊がその魅力を余すところなく発揮し、また、山本耕史演じる小日向と磯村勇斗演じるジルベールの「何色にでも染まれる」演技巧者としての実力と、その面倒くさい可愛さに震えたのは、嬉しい誤算だった。 【写真】磯村勇斗の“ジルベール”も大きな話題に このドラマの魅力は数多くあった。主要人物だけではなくシロさんやケンジの日常を取り巻く登場人物一人一人、中村屋のレジの店員や司法修習生に至るまで、全く違和感のないどハマりな俳優陣。言うまでもなくよしながふみの原作コミック。『透明なゆりかご』(NHK総合)も素晴らしかった安達奈緒子の脚本。優れた演出と意外性のある