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bookreviewに関するmugi-yamaのブックマーク (154)

  • 四方田犬彦「「かわいい」論」 - jun-jun1965の日記

    2006年1月に刊行されてけっこう話題になっただが、今回初めて読んだ。私は四方田という人に対して複雑な感情を抱いていて、大学院に入ったころ、面識のない先輩としてそのエッセイ集『ストレンジャー・ザン・ニューヨーク』を読んだ時だけ、素直に面白いとして読めたのだが、その後読んだ『貴種と転生』という中上健次論や、『月島物語』といういかにもおじさん受けしそうで実際に受けたを読んだ時はさして感心しなかったし、『先生とわたし』という、私も英語を教わったことのある由良君美先生について書かれたの時は、いくつか小さな事実誤認を見つけ、それなりにちゃんと書いておいたのだが、文庫化に際してそれらは訂正されていなかった。その頃には、著者の人格に対する疑念も持っていたし、嫉妬心も抱いていた。 四方田は大阪箕面という、私が阪大時代に住んでいた背後の土地で育ち、両親が離婚して母方の四方田を名乗るようになったという

    四方田犬彦「「かわいい」論」 - jun-jun1965の日記
  • 『後味が悪すぎる49本の映画』を読んだら、なぜファニーゲームが大嫌いなのか理解できた

    精神的ダメージがありすぎて、読んだことを後悔する小説のことを、劇薬小説という。生涯消えないほど深く心を傷つけるマンガのことを、トラウマンガと呼ぶ。 劇薬小説とトラウマンガは、このブログで追いかけているテーマだ。 最近なら、 [BRUTUSのホラーガイド444] あたりが参考になるだろうし、最高傑作は、 [ス ゴ] の別冊付録で紹介している。許容範囲オーバーの激辛料理べると、自分の胃の形が分かるように、琴線を焼き切る作品を読むと、自分の心の形が分かるはず(痛みを感じたところが、あなたの心の在処だ)。 『後味が悪すぎる49映画』 は、この映画版だ。観ている人の気分をザワつかせ、逃げ道を一つ一つ塞ぎ、果てしない絶望に突き落とし、胸糞の悪さを煮詰める―――そんな作品が紹介されている(49は主に紹介される作品であり関連する他の胸糞も合わせると100を超える)。 ハッピーエンド糞くらえと

    『後味が悪すぎる49本の映画』を読んだら、なぜファニーゲームが大嫌いなのか理解できた
  • 『隆明だもの』父親は「戦後最大の思想家」 - HONZ

    全集は月報が面白い。月報とは、全集の各巻が刊行されるごとに差しはさまれる小冊子のこと。ようするに附録である。著者ゆかりの人物がエッセイでとっておきのエピソードを明かしていたり、著者の素顔について語られた座談会があったり、附録とはいえ内容は充実している。文学研究者のあいだでも、月報は作家の人となりを知ることができる貴重な資料とされる。講談社文芸文庫には月報だけを集めたラインナップもあるほどだ。 書は『吉隆明全集』(晶文社)の月報の連載をもとにしている。著者は吉家の長女で、漫画家・エッセイストのハルノ宵子。吉家は父・隆明、母・和子、長女・多子(さわこ:ハルノ宵子)、次女・真秀子(まほこ:吉ばなな)の4人家族で、書には、ばななとの姉妹対談もおさめられている。 吉隆明(1924年-2012年)といえば、戦後思想界の巨人として知られる。とくに団塊の世代には神のように崇める人が多い。そん

    『隆明だもの』父親は「戦後最大の思想家」 - HONZ
  • 今週の本棚・なつかしい一冊:宇多丸・選 『やっぱりおおかみ』=佐々木マキ作・絵 | 毎日新聞

    (福音館書店・1100円) 『やっぱりおおかみ』は、「こどものとも」シリーズ中の一作として1973年に発表されて以来、現在に至るまで読み継がれている名作中の名作であり、恐らくその最初期からの読者の一人であろう私にとっても、ほとんど人生観の根幹を形作ったと言っていい、とても大切な一冊です。 主人公は、一人ぼっちのおおかみのこども。ただし、作中の他の動物たちとは違い、両手をポケットに突っ込んでいるようにも見えるシルエット以外は黒く塗りつぶされた、言ってみれば「孤独」を象徴化したような存在です。 おおかみは、居場所を求めて世界を彷徨(さまよ)っています。しかし、最初の見開きページに描かれたウサギの街からしてもう……住人たちは皆、突然現れたこの小さな「異物」を恐れ、逃げ惑うばかり。賑(にぎ)わう市場の裏路地、のほほんと壁に落書きしていたブタも、横からそれを(いかにも話しかけたそうに)眺めているおお

    今週の本棚・なつかしい一冊:宇多丸・選 『やっぱりおおかみ』=佐々木マキ作・絵 | 毎日新聞
    mugi-yama
    mugi-yama 2024/01/16
    イラストに宇多丸師匠が登場してるやつ
  • 時間から猫テーマまで中華SFの粋が集められた、今年ベスト級のSFアンソロジー──『宇宙の果ての本屋』 - 基本読書

    宇宙の果ての屋 現代中華SF傑作選 作者:顧適,何夕,韓松,宝樹,陸秋槎,陳楸帆,王晋康,王侃瑜,程婧波,梁清散,万象峰年,譚楷,趙海虹,昼温,江波新紀元社Amazonこの『宇宙の果ての屋』は、日における中華SF翻訳・紹介の立役者立原透耶編集による中華SF傑作選になる。2020年にも同じ新紀元社から『時のきざはし』という中華SF傑作選が出ていて、書はその続篇というか第二巻にあたる。 『時のきざはし』のレベルは高く、今なお中国の才能を知るためのSFアンソロジーとしてはトップクラスにおすすめしたいしたい傑作だが(文庫化してないから値段的にはあれだけど)、作品全体のレベルでいえば『宇宙の果ての屋』に軍配があがる。それぐらい全15篇すべてのレベルが高く、時間やなど様々なテーマ・題材がある中で、どれもが一生記憶に残るような鮮烈な印象を遺してくれる一冊だ。 huyukiitoichi.ha

    時間から猫テーマまで中華SFの粋が集められた、今年ベスト級のSFアンソロジー──『宇宙の果ての本屋』 - 基本読書
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/12/19
    元書店員としてはタイトルだけで泣いちゃう/『仏性』中国版アシモフって感じなのかな?
  • 日本の競輪、その特殊性と、だからこその魅力についてを英国人記者が語る──『KEIRIN: 車輪の上のサムライ・ワールド』 - HONZ

    の競輪、その特殊性と、だからこその魅力についてを英国人記者が語る──『KEIRIN: 車輪の上のサムライ・ワールド』 この『KEIRIN: 車輪の上のサムライ・ワールド』は、英国人記者が語る日の競輪論である。日でどのように競輪が生まれ、育ち、危機を乗り越え、そして日ならではの独特な魅力はどこにあるのか、それを一冊を通して語り尽くしていく。 それにしても、なぜ英国人記者が日の競輪を語っているんだと疑問に思うかもしれない。その理由は簡単で、著者のジャスティン・マッカリーは日研究で修士号を取得し、読売新聞で編集者や記者として活躍。その後ガーディアンに入社し日特派員として活動する、日在住歴が30年にも及び、同時に競輪の熱狂的ファンだからだ。 書の「はじめに」は2017年に平塚競輪場で行われた日競輪最高峰のレースKEIRINグランプリの描写からはじまるが、その熱量ある文章は競輪

    日本の競輪、その特殊性と、だからこその魅力についてを英国人記者が語る──『KEIRIN: 車輪の上のサムライ・ワールド』 - HONZ
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/07/26
    すーぐガイジンはサムライとか言いたがるんだからーと思ったら、原著はタイトル違うのね。https://www.amazon.co.jp/dp/1788160851
  • ChatGPTに夏休みの読書感想文を出力させるプロンプト(ひな形)の無料公開: 生成AIに個人的な体験・感想を交えた作文をさせる検証(GPT監査シリーズ⑪)【日本マネジメント総合研究所合同会社】

    ChatGPTに夏休みの読書感想文を出力させるプロンプト(ひな形)の無料公開: 生成AIに個人的な体験・感想を交えた作文をさせる検証(GPT監査シリーズ⑪)【日マネジメント総合研究所合同会社】 報道機関各位 2023年7月15日 日マネジメント総合研究所合同会社 この度、弊社理事長でGPT研究所の所長の戸村智憲が、「GPT監査シリーズ⑪」として、夏休みの読書感想文と生成AIについての監査レポートと、個人的な体験・感想を織り交ぜた読書感想文を出力させるプロンプトひな形を、下記の通り無料で公開致しました。 【ChatGPTプロンプトひな形(個人的な体験・感想を織り交ぜた読書感想文の出力検証用)】 優秀な信頼性あるプロの家庭教師として、〇の『〇』という書籍について、以下の制約条件を基にして、夏休みの宿題である読書感想文を出力して下さい。 制約条件1: 文字数は800文字以上で1200文字以内

    ChatGPTに夏休みの読書感想文を出力させるプロンプト(ひな形)の無料公開: 生成AIに個人的な体験・感想を交えた作文をさせる検証(GPT監査シリーズ⑪)【日本マネジメント総合研究所合同会社】
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/07/16
    わりと本気で疑問なんだけど、このAIさんは『猫』を全部読んでこれを出力したのか、それとも『猫』についての情報だけをもとにこれを書いたのだろうか?(後者のような気がする)
  • 東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな

    「民主主義」の反対となる政治体制というと「独裁」が思い浮かびますが、近年の世界では金正恩の北朝鮮のようなわかりやすい「独裁」は少なくなっています。 多くの国で選挙が行われており、一応、政権交代の可能性があるかのように思えますが、実際は政権交代の可能性はほぼ潰されているような体制の国がけっこうあります。 独裁からこういった選挙があるけど政権交代の可能性がほぼない国までひっくるめて政治学では「権威主義」、「権威主義体制」と言い、近年では今井真士『権威主義体制と政治制度』、エリカ・フランツ『権威主義』のように権威主義を分析したや、川中豪『競争と秩序』のように民主主義と権威主義の狭間で動くような国(東南アジアの国々)を分析したも出ています。 こうした中で書は権威主義体制の戦略、特に権威主義体制における選挙の利用について分析したになります。 権威主義体制に選挙は必要ないような気もしますが、先

    東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな
  • 片山杜秀『11人の考える日本人』を読む - mmpoloの日記

    片山杜秀『11人の考える日人』(文春新書)を読む。副題が「吉田松陰から丸山眞男まで」。2017年から2018年までの1年間、文藝春秋主催の「夜間授業」という講座で月1回話した講義録をまとめたもの。8月は夏休みにしたので11回行って、毎回1人の思想家を取り上げたので11人となった。内訳は、吉田松陰、福沢諭吉、岡倉天心、北一輝、美濃部達吉、和辻哲郎、河上肇、小林秀雄、柳田国男、西田幾多郎、丸山眞男。人選も片山の解説も素晴らしい。難解な西田幾多郎がよく分かったし、北一輝についても見直させられた。 吉田松陰について、外国からの侵略の脅威に対して吉田松陰がたどり着いた答えは「教育」だったという。そこが尊王攘夷でトチ狂った水戸学との大きな違いだった。 (……)水戸学はあくまでエリートのための学問です。基的には侍という選ばれたエリートが日をどう守っていくか、天皇を将軍が支え、将軍を副将軍や諸大名が

    片山杜秀『11人の考える日本人』を読む - mmpoloの日記
  • 『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』異常な犯罪者は異常な社会から生まれる - HONZ

    読むのにとても時間がかかったのは、著者が巨大な問いと格闘しているからかもしれない。戦後最悪ともされる凶悪事件を通して、私たちの社会の奥底で起きている変化をとらえた力作だ。 書は、神奈川県相模原市の障害者施設、津久井やまゆり園で、入所者と職員45名が殺傷された事件の深層に迫ったノンフィクションである。事件そのものを取材したは他にもあるが、書が類書と一線を画すのは、サブタイトルにある「戦争と福祉と優生思想」という視点だ。一見バラバラな3つの言葉は実は深いところでつながっている。それだけではない。著者の人生もまたこの事件と無関係ではなかった。 ノンフィクションのディープな読者は著者の名前に見覚えがあるかもしれない。著者には浅草で起きた短大生殺人事件に関する著作(『自閉症裁判 レッサーパンダ男の罪と罰』)がある。2001年、浅草で19歳の女性が見ず知らずの男に刺し殺されたこの事件は、男がレッ

    『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』異常な犯罪者は異常な社会から生まれる - HONZ
  • 福田和也先生が最も太っていて、私が最もすれっからしだった頃《福田和也『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』に寄せて》(鈴木 涼美) @gendai_biz

    文芸評論家・福田和也氏の久々の新刊『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』(河出書房新社)が話題を集めている。かつての恰幅の良さとは別人のような福田氏の姿がカバーに写っていること、コロナ禍に苦しむ飲店へのエールとして書かれていること、そして帯にある「時代へのラスト・メッセージ」という文言などからだろう。 作家で、福田ゼミ出身でもある鈴木涼美氏が、学生時代を回想しながら、このがはらむ豊かな内容を読み解く──。 蕎麦屋で開かれた福田ゼミの句会 七月の第二週であったと思うが梅雨が明けて間もないその日は晴天で日差しが強い割に朝から酷い湿気で、私は胸元を金属で留める伸縮素材のミニ・ワンピースを着て、足元は分厚いウエッジソールのストラップが細いサンダルを履いていた。 服装まで細かく覚えているのは、店の前で撮った集合写真を長いこと持っていたからで、映っている生徒の半分以上の名前がわからないので、それ

    福田和也先生が最も太っていて、私が最もすれっからしだった頃《福田和也『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』に寄せて》(鈴木 涼美) @gendai_biz
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/04/29
    鈴木さんてこんなだらだらした文章を書く人だったかしら
  • 物理術師から幻術師まで、大きく異る方向の天才魔法使いが6人集められ、最終的に排除する1人を決める、ファンタジー×SF長篇──『アトラス6』 - 基本読書

    アトラス6 上 (ハヤカワ文庫FT) 作者:オリヴィー ブレイク早川書房Amazonこの『アトラス6』は著者オリヴィー・ブレイクがロースクール在学中にセルフパブリッシングで刊行したのち、爆発的に人気が出てAmazonPrimeでのドラマ化も決定している話題のファンタジー長篇だ。記事名にも入れたが、他者の行動に関与するエンパスに他者の思考を読み取るテレパス、世界の物理的事象に干渉する物理術師など様々な「特殊な力」を行使する、凄腕魔法使いたちの物語となる。 世界中の貴重な蔵書を守護する秘密の組織〈アレクサンドリアン協会〉、そこでは10年に1度、6人の在野の魔法使いらが選出され、うち5人だけが入会を果たし、富や名声、協会しか持っていない資料へのアクセスが許される──。と、魅力的な冒頭のあらすじに加えて表紙イラスト&装丁が最高だったので期待して読み始めたのだけど、中身はその上がりきったハードルにち

    物理術師から幻術師まで、大きく異る方向の天才魔法使いが6人集められ、最終的に排除する1人を決める、ファンタジー×SF長篇──『アトラス6』 - 基本読書
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/03/27
    “レイナの祖母は彼女の誕生を奇跡と呼び、レイナが初めて息をしたとき、世界はそれに応えて安堵のため息をつき、彼女に与えられた命の恵みにすがりついたのだといっていた” この引用部分だけで間違いないって感じ
  • 魔術的闘争と共にアメリカの黒人差別の歴史を描き出す、ドラマ原作にもなったホラー連作短篇集──『ラヴクラフト・カントリー』 - 基本読書

    ラヴクラフト・カントリー (創元推理文庫) 作者:マット・ラフ東京創元社Amazonこの『ラヴクラフト・カントリー』はファンタジーや幻想系の作品で知られるマット・ラフによるホラー・幻想の連作短篇集となる。まだ黒人差別が色濃く残る1950年代を舞台に、黒人中心の登場人物らが次々と差別と魔術的騒動に直面する様を、連作短篇形式の長篇で、時に情緒的に、時にコミカルに描き出していく。 作は書名にも「ラヴクラフト」と入っているように、明確にクトゥルー神話の産みの親、H・P・ラヴクラフトとその著作が関係してくるが、それは(文庫解説にもあるように)シンプルにリスペクトだけがこめられているわけではない。ラヴクラフトには人種差別的な傾向が存在することが指摘されており、そうである以上作(『ラヴクラフト・カントリー』)でも無批判に取り上げられていくわけではないのだ。 「黒人差別の歴史を描き出している〜」などと

    魔術的闘争と共にアメリカの黒人差別の歴史を描き出す、ドラマ原作にもなったホラー連作短篇集──『ラヴクラフト・カントリー』 - 基本読書
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/03/23
    ちょうどHBOのTVシリーズを見終わったところ。むっちゃハイコンテクストなドラマでした。
  • すがやみつる『コミカライズ魂』【夏目房之介のマンガ与太話 その15】 | マンバ通信

    『コミカライズ魂 『仮面ライダー』に始まる児童マンガ史』 私と同じ1950年生まれのすがやみつるさんは、とんでもない人である。マンガの話を研究者などとしていると、「あ、それはね…」といって、誰も知らないような内輪話を始める。あっけに取られていると、じつは石ノ森章太郎、ジョージ秋山などのアシスタント経験があるとか、69年頃大手出版社の下請け的な〈日初のマンガ専門編集プロダクション〉(P.72)と名乗る鈴木プロに就職して宮谷一彦の原稿を扱っていたとか、様々な現場にいちいち出没し関わってきた経験談を語る。そんなの誰もかなわない。 現場叩き上げの典型みたいな人で、その交友や現場体験は、どれも60年代末~70年代の激変するマンガ出版界の貴重な証言なのである。しかも異常なほどの記憶力で、細部まで憶えている。なので私は彼を、畏敬をこめて「マンガ界のフォレストガンプ」*1と呼んでいる。 70年代前半にマ

    すがやみつる『コミカライズ魂』【夏目房之介のマンガ与太話 その15】 | マンバ通信
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/03/01
    “すがやさんのような心情は、おそらく高度経済成長期の過重労働を現場でこなす下請け中小企業的な倫理ではなかったかと思う”
  • 岩波文庫、実は「幻想と怪奇」の宝庫? 奇書中の奇書『サラゴサ手稿』ついに全訳登場

    「岩波文庫」と聞いて、あなたはどんな印象を思い浮かべるだろうか。おそらくは、「古くからある」「難しそう」とか、「教科書的(堅い)」というものではないだろうか。 確かに、同文庫にはそういう側面がある。だが、それは別に悪いことではなく、たとえば、「古い」「難しい」は、決して「面白くない」と同義ではないのである。また、教科書的な“お堅い”(あるいは地味な)作品が数多く収録されているのも事実ではあるが(巻末に記載されている刊行の辞を読めば、同文庫の原点がある種の教養主義であるということがわかるだろう)、その一方で、いわゆる「奇書」――とりわけ幻想文学やSF、冒険小説と呼ばれるジャンルの“珍品”も結構な数が収められている、と聞いたら、改めて興味を抱く人もいるかもしれない。 そのことを私は、かつて、荒俣宏の「ぼくのお師匠さんのこと」というコラム(『稀書自慢 紙の極楽』中央公論社・所収)を読んで知った。

    岩波文庫、実は「幻想と怪奇」の宝庫? 奇書中の奇書『サラゴサ手稿』ついに全訳登場
  • 「『難しい言葉』を排除しようという方向に…」現代人が“上級語彙”を使う文章をスラスラ読めないワケ | 文春オンライン

    教養としての上級語彙 知的人生のための500語』(宮崎哲弥 著)新潮選書 書は「私は若い頃から単語帳を作るのが好きだった」と始まる。続いて『語彙ノート』という名の単語帳の写真が掲載されている。宮崎哲弥の活躍は広い分野に及ぶが、仏教研究家としてもよく知られる。仏教語の漢字の読みは呉音である。宮崎がこれを楽に読めるわけがよく分かった。 書でいう「上級語彙」は言語学者鈴木孝夫の分類による基語彙(日常生活の中で使う言葉)・高級語彙(研究者などが用いる難しい言葉)の「高級語彙」に触発されたものだ。高級語彙というほどではないが、少し硬いや講演などに使われる言葉を宮崎は上級語彙とした。これが乱れていたり誤用されたりでは、思考や文化は衰弱するだろう。「ビジネスの世界ではわけのわからないカタカナ洋語が〈席巻〉し」と批判した後で、「席巻」について文学者の用例も紹介しながら解説している。 解説文中に、

    「『難しい言葉』を排除しようという方向に…」現代人が“上級語彙”を使う文章をスラスラ読めないワケ | 文春オンライン
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/02/07
    “「まず世界があって言語はそれを分別(ふんべつ)するための装置、記号」だと思われている”あのなあ、ニューアカ世代なめんなや/つーか呉智英さんいま何やってんの
  • 四コマなのに…『ののちゃん』いしいひさいち氏の自費出版本に「言い知れぬ感動」 | マグミクス

    『となりの山田くん』や『ののちゃん』などで知られる漫画家・いしいひさいち氏が自費出版したストーリーマンガ『ROCA』が広く称賛を集めています。同作には大人世代の読者の心をゆさぶる「感情」が丁寧に描かれていて……? 「朝日新聞」朝刊の四コママンガなどで知られる、いしいひさいちさんの単行『ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ』を、ご存知でしょうか。 2022年8月の発売以来、SNSなどでとり・みき氏ら漫画家や識者から称賛の声が多く寄せられ、宇多丸(RHYMESTER)さんの「アフター6ジャンクション」や伊集院光さんの「深夜の馬鹿力」といったラジオ番組でも話題に取り上げられました。カルチャー誌「フリースタイル」の恒例企画「THE BEST MANGA 2023 このマンガを読め!」では堂々の第1位に選出されています。 それでも、作をAmazonなどの大手電子書店ではもちろん、一般的な書店でも

    四コマなのに…『ののちゃん』いしいひさいち氏の自費出版本に「言い知れぬ感動」 | マグミクス
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/01/27
    いい批評だなあ
  • Amazonサインイン

    mugi-yama
    mugi-yama 2022/09/08
    なんかすごいことになっとるな…
  • 【書評】反「女性差別カルチャー」読本 : 九段新報

    九段新報 犯罪学オタク、新橋九段によるブログです。 日常の出来事から世間を騒がすニュースまで犯罪学のフィルターを通してみていきます。 広く表現の自由を守るオタク連合@hyougenmamoru届いたので読みます。 https://t.co/bVSBWeVing 2022/06/14 19:30:11 今回はこちらの1冊。入手にいささか難儀しましたが、手に入ったのでさっそく読みました。 書は日に蔓延する「女性差別カルチャー」とでも言うべきものに関して、多くの筆者が短い文章を寄せたものになっています。著者は小川たまか氏、隠岐さや香氏、能川元一氏などです。 『刊行にあたって』によれば、書が制作されたきっかけは呉座勇一のハラスメントを契機として公開された、いわゆるオープンレターがバッシングを浴びたことでした。しかし、書の内容は演劇界や映画界における性暴力からメディア批判、表現の自由戦士まで

    【書評】反「女性差別カルチャー」読本 : 九段新報
  • 1400ページ超えの凄まじい物量で展開するパンデミック終末巨篇──『疫神記』 - 基本読書

    疫神記 合版 (竹書房文庫) 作者:チャック・ウェンディグ竹書房Amazonこの『疫神記』は「ワシントン・ポスト」紙の年間ベストにも選出された、パンデミックSFの超大作長篇である。そのページ数は原著約800ページ、この邦訳版は1400ページを超え、並大抵の厚さではない。僕はKindleの合版で読んだので物理的な厚さこそ感じなかったものの、ページをめくれどもめくれども右下の「%」がミリも動かないのをみて「なんじゃあこりゃあ!!」とビビったものだ。それぐらい厚い。 新型コロナウイルスが猛威を奮い始めてから、2019年頃に書かれた感染症を扱ったSFが「予言的な書!!」といって多数翻訳されてきたが、作もその流れに連なる一冊で刊行は19年の7月のこと。作では、現代を舞台に、巨大な彗星が空を通過したあとに一部の人々が呼びかけにも反応せず、夢遊病的に外に出てどこかを目指し始めるという奇怪な状況か

    1400ページ超えの凄まじい物量で展開するパンデミック終末巨篇──『疫神記』 - 基本読書
    mugi-yama
    mugi-yama 2022/06/03
    うわものすげえ面白そう!/先生「観戦」「今期」ていうタイポが