「自分の愛情がなくなりました」 【第4章 宮沢りえとの婚約と破局 「破局の真相」より】 しかし、二人を待ち受けていたのは、思いも寄らない離愁だった。 1992年暮れ頃から、貴乃花と宮沢の破局情報が燻り始める。それが現実のものとなったのは、婚約会見から61日後。1993年初場所を終えた直後の1月27日、両者の話し合いをもって、婚約解消が決定したのだ。 同日、午後6時から単独記者会見を行った宮沢は、「強い横綱になってください」と最後の言葉を交わし、貴乃花に婚約指輪を返却したと明かした。 一方の貴乃花も、同日午後11時、藤島部屋で報道陣に囲まれていた。 「自分の愛情がなくなりました」 貴乃花の率直過ぎる発言を受け、集結していた記者の中から「横綱を狙う者の品格としていかがなものか」と容赦のない問いかけも飛ぶ。貴乃花は「無責任ですね。これから身につけたいと思います」と話すのみ。首尾一貫、破局に至った