Mac OSXに標準搭載されている日本語書体ヒラギノ明朝w3の見本 この見本のように、日本語書体のセットに含まれる欧文書体のことを「従属欧文」という。本来の欧文書体が「独立した」書体であるのに対して、あくまで日本語書体に「従属している」書体という意味である。写植時代に遡る従属欧文のルーツ、基本的なデザイン上の特徴、そして用途については下を参照のこと。 「和欧混植の問題点 - 欧文フォントと組版(4)」(日本印刷技術協会JAGAT) 「『従属欧文』って、 ご存知ですか?」(MORISAWA news 第20号、2006年11月1日) 実は上のヒラギノ明朝の従属欧文を設計したのは、欧文書体デザイナーの小林章氏である。その設計の経緯について小林氏は、日本語で書かれた欧文書体設計のバイブルともいうべき『欧文書体 その背景と使い方』(美術出版社、2005年)の中でこう書いている。 欧文書体―その背景