エクアドルの調査現場で、照明を当てたシーツに夜行性の虫たちが集まってきた。(PHOTOGRAPH BY DAVID LIITTSCHWAGER, NATIONAL GEOGRAPHIC, PHOTOGRAPHED AT IYARINA STATION AT GOMATAON) 地球の昆虫は、毎年今の1~2パーセントずつその量を減らしている。特に深刻な地域では、20年間で昆虫全体の3分の1が失われる恐れがある。 そう警告するのは、権威ある学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」の表紙を飾った特集「地球規模で昆虫が減っている」に寄せられた一連の論文だ。1月11日付けで発表された11本の論文には数十人の専門家が参加し、世界の様々な場所で昆虫たちに今何が起きているのかを伝えている。 だが、すべての昆虫がそれほど急速に減少しているわけではない。なかには、数が増えている昆虫もいる。そして何よりも重