コロナ禍にネットから世に出たアーティストは、ライブシーンが再開した2023年に何を思うのか――。2021年、TikTokに投稿したオリジナルソング「分かってないよ」がバイラルし、その後もいくつもの楽曲をヒットさせて、現在ストリーミング再生計4億回を記録する現役大学生アーティスト、WurtS。デビュー当初は「研究者×音楽家」という肩書きでも人々に大きなインパクトを与えた。 もともとWurtSとは、大学におけるマーケティング研究の一環で「TikTokの可能性」「オルタナティブロックのリバイバル論」「縦型MVの分析」など、10〜20代に音楽を届ける実験から始めたプロジェクトである。しかし、WurtSを本格始動させて約3年が経ち、彼自身の意識と表現に変化が生まれている。 若きトップクリエイターとなったWurtSが語る、「リアル」と「ネット」、コロナ禍以降の「フィジカル」「本能」に対する感度は、来た