越前和紙と深い関わりを持つ、紙幣の歴史と技術を紹介する企画展「KAMIWAZA~職人たちの神技 すかしの世界」が11月22日、福井県の越前市紙の文化博物館で開幕した。紙幣の印刷を担う国立印刷局が、越前和紙産地の越前市と共同企画。お札の肖像画に用いられる、門外不出の「すかし」の技を駆使した美術品22点が一堂に会し、世界最高水準とされる日本紙幣の製造技術の一端に触れられる。12月17日まで。 来年7月に新紙幣が発行されることを記念し、国立印刷局が特別協力する形で実現。同局によると、すかし作品に特化した展示会を局外で開催するのは史上初となる。 開幕セレモニーには同局の大津俊哉理事長が出席。「お札の技術は越前和紙の職人から伝わった。史上初の展示が、越前市の地方創生につながることを期待する」と述べ、市紫式部公園と式部像をモチーフにしたすかしの作品を、山田賢一市長に贈呈した。 企画展の目玉となるすかし