タグ

ブックマーク / note.com/onoholiday (5)

  • 資本主義ゾンビ|小野ほりでい

    "売れているのが良いもんなら、世界一うまいラーメンはカップラーメンだ。" この言葉はロック・ミュージシャン甲ヒロトの名言として一般に知られている。もしも「売れていること」が「良いこと」の証明なら、売れていないものを好きだという気持ち、あるいは売れているものが嫌いだという気持ち―――つまり定量化の基準から溢れる個人の「主観」―――は、無意味だということになる。この言葉は反語的に、「広く普及している価値観によって否定されたとしても、私が好きなものはそれでも好きだ」という主観を肯定しているわけだ。 しかし、この言葉から20年が経ったいま、"売れているのが良いもんなら、世界一うまいラーメンはカップラーメンだ"とあなたが言ったなら、こういうふうに否定されるだろう。 ”良いとか悪いなんていうのは結局のところ個人の感想でしかない。でも売れているっていうことは誰の目にも分かる、ひとつの確かな指標だ。あん

    資本主義ゾンビ|小野ほりでい
  • ”サジェスト”される思想―――リアリストが陰謀論にたどり着くまで|小野ほりでい

    AIが人間の思想を左右している、というとSF作品の中のできごとか、何か陰謀論めいたものに聞こえてきますが、アメリカテクノロジー業界では現実にこのようなことが問題視されているようです。 Netflixのドキュメンタリー「監視資主義:デジタル社会がもたらす光と陰」ではGoogle、YouTube、SNSの元開発者たちが自分たちのアルゴリズムが「予想しなかった結果」をもたらしたと告白します。Googleの検索結果画面ひとつとっても、ネット上の光景は見ている人の地域、所属や属性、趣味嗜好によって「好みの傾向に」最適化され、それぞればらばらのものになります。この「ユーザー好みの情報をサジェストする」という機能は、結果から言えば個々のユーザーがイデオロギーに基づいて好むであろう情報を優先的に提供し、無自覚のうちにイデオロギーの傾きを加速するという形で一種の情報的分断を深めたと考えられています。 し

    ”サジェスト”される思想―――リアリストが陰謀論にたどり着くまで|小野ほりでい
  • 性がゲーム化することとその弊害について|小野ほりでい

    やはり僕らの社会においてセックスは、金銭とはまったく別の、もうひとつの差異化のシステムなのだ。そして金銭に劣らず、冷酷な差異化システムとして機能する。(中略)何割かの人間は毎日セックスする。何割かの人間は人生で五、六度セックスする。そして一度もセックスしない人間がいる。何割かの人間は何十人もの女性とセックスする。何割かの人間は誰ともセックスしない。これがいわゆる「市場の法則」である。(「闘争領域の拡大」、M・ウエルベック) 私たちの暮らしている社会は、「闘争領域の拡大」から四半世紀を経てもその世界観を寸分違わぬ形で再現しているばかりか、むしろその傾向を加速さえしている

    性がゲーム化することとその弊害について|小野ほりでい
  • 炎上マーケティングしたときに起こること|小野ほりでい

    Go Toでちょっと高い旅館に泊まったら、大失敗。出てきた夕がこれ。さらに天麩羅とごはん、お吸い物。多すぎて到底べきれない。シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提(としか思えないし、実際にかなりの廃棄が出ているはず)。不味くはないけど、体験価値としては…… pic.twitter.com/hw3xsCQTfM — よりかね けいいち@子どもに伝えたいIT/メディアリテラシー(noteサークル) (@k_yorikane) August 10, 2020 先日、「旅館で出てきた料理が多すぎる」という苦言風のtweetが拡散し、結果的に宣伝効果があったこと、そして発信者のプロフィールに「田端大学」というキーワードがあったことから「炎上マーケティングではないか」と話題になりました。 この田端信太郎という方を調べてみると、以前にも「コロナ禍で同業者が倒産すれば競合が減るのだから

    炎上マーケティングしたときに起こること|小野ほりでい
    animist
    animist 2020/08/25
    無料部分しかよんでないけど、だからといって自己の主体性をもっての判断を押し通せばそれはそれで窮屈な世界が待ってる。どうしたらいいんだろ。
  • 「傷つかない心」の危うさ|小野ほりでい

    メンタリストDaiGo 4年で変わってしまったな。 他人に人生をコントロールされてしまっている…。 pic.twitter.com/xXnoHzGmxK — こがねぃ (@koganeaki25) July 24, 2020 先日、Twitterで上のような発言が流れてきた。かつて悪口や批判に対して「相手にしなければ影響はない」「気にするのは他人に人生をコントロールされることだ」と表明していたメンタリストDaiGoさんが誹謗中傷に対する徹底抗戦の構えを見せたという、言ってみれば180°の方向転換について指摘するものだ。 「心の強さ」という概念に関しては私たちはまだ知らない部分が多いらしく、一定の持論や自負のある人がその「強さ」の秘訣についてレクチャーを試みたあとに何らかの方向転換を迫られるという事態は存外よく起こる。たとえば「死ぬこと以外かすり傷」という勇ましいタイトルの著者である箕輪厚介

    「傷つかない心」の危うさ|小野ほりでい
    animist
    animist 2020/08/10
    これだよ。普通に傷つくよ。難しい。全ての人に癒やしが届くわけでもなかろうから
  • 1