ローマからの報道によると、イタリアのモンティ首相は21日、ナポリターノ大統領に辞表を提出しました。大統領は近く議会を解散します。総選挙の日程は2月末が有力視されています。 首相の辞任は政権支持基盤の一つであったベルルスコーニ前首相が率いる自由国民が突然支持を撤回したため。2013年度予算成立を待って辞任すると表明していました。しかし、背景には、モンティ政権が債務危機回避を理由に労働法の改悪をはじめ厳しい緊縮政策を推し進めたことへの国民、労働者の強い反発があります。 経済学者出身のモンティ氏は昨年11月、欧州の債務危機がイタリアに波及する中、ベルルスコーニ前首相の後を継いで首相に就任しました。辞表提出にあたり1年1カ月の任期を振り返って、信用不安を鎮めることに成功したと自賛し、「困難だったが、魅力的だった」と語りました。 モンティ政権の経済財政路線は欧州単一通貨ユーロ圏では好評を得ているもの