(2012年4月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国の債務問題は誇張されている――。これは、イングランド銀行(中央銀行)金融政策委員会の委員を務めるベン・ブロードベント氏が3月に「デレバレッジング(負債圧縮)」に関する挑発的な講演で訴えた主張だ。 この主張には説得力があるだろうか? また、これは何を意味しているのか? 1930年代より長く厳しい恐慌に苦しむ英国 金融危機が経済に長い影を落とすことについては、今や疑いを持つ人はいない。景気後退は深刻で、回復は弱々しいものになる。 これはワシントンに本拠を構えるピーターソン国際経済研究所のカーメン・ラインハート氏とハーバード大学のケネス・ロゴフ教授の独創性に富んだ研究から得るべき教訓だ。 英国は身をもってこれを学んだ。何しろ同国は今、1930年代に経験したものよりも長期に及び、高くつく恐慌(生産高が前回のピークを下回ったまま推移する期