塩こうじの特設コーナーが設けられているイトーヨーカドー曳舟店=東京都墨田区で2012年1月27日、小川節子撮影 「こうじ」といえばみそや日本酒を造るのに欠かせない素材。それを調味料として生かした「塩こうじ」なる発酵食品が、じわじわと食卓に普及しつつある。そのうまさの“正体”と、人気ぶりとは。【小川節子】 今や大手スーパーや百貨店の食料品売り場には、塩こうじのコーナーが設けられている。イトーヨーカドーは昨年10月から販売を始め、米こうじを含むこうじ類全体の売り上げは「前年の約10倍に伸びた」という。曳舟店(東京都墨田区)では「話題の商品」と銘打って3種類の品を並べる。「雑誌やテレビで取り上げられていたので、一度試してみたくて」。近くに住む主婦(68)は、そう言って買い求めた。 塩こうじとは、こうじに塩と水を加えて発酵させたもの。トロトロのおかゆ状で、こうじの甘い香りが立ち、まろやかな塩味が特