ベルリン社会科学学術センター(WZB)の調査によると、2カ月以上の育児休暇を取得した父親は、その後、労働時間を平均で週4.5時間減らしていた。一方で、育休を取得しなかった父親は、子の誕生後、逆に週1時間増やしていたことが明らかになった。連邦政府は、働く親の「労働時間と家庭時間」のバランスを改善するため、両親手当や育休制度を改革する法案を閣議決定し、近く成立を目指す。 「両親手当」とは ドイツの「両親手当(Elterngeld)」は、育児のために休業もしくは部分休業(週30時間以内の時短勤務も受給可能)をする親の所得損失分の67%(注1)を補填する制度で2007年に導入された。それ以前は定額制の「育児手当(Erziehungsgeld)」があったが、支給額が原則300ユーロ(月額)と少額のため、多くの家族にとって効果的な所得保障となり得ず、そのため一家の稼ぎ手であることが多い父親の育休取得の