「若い候補が居ないんじゃないの」 報道ステーションの都知事選報道を見ながら、高校生の息子がつぶやいた。 「確か、家入さんていうのがいる」 「ふーん、でも(都知事に)なれないでしょう。ボクらの20年後30年後をちゃんと考えている人になってほしいよ。ところで、地球温暖化はなんで争点にならないの?」 「都政の範疇ではないので」 「じゃあ、なんで脱原発が争点なの。大体それよりも、日本の将来を考えたら、人口が増えた方がいいんじゃあないの?」 「人口問題はなかなかムズカシイ」 「でも認知症とか要介護の高齢者は、これからどんどん増えていくんじゃあないの。それでも、日本はやっていけるの?」 遠く離れた私の故郷で、母が特養施設に昨年入所した。帰省のたびに息子を連れて様子を見に行っている。少子化が続く限り、高齢者を養う負担が、自分たちの世代に重くのしかかって来るという現実が見えているのだろう。 日本人はどんど