米紙ワシントン・ポスト電子版は20日、交流サイト(SNS)に流出した米機密文書を基に、ウクライナ軍情報機関が昨秋以降、シリアに駐留するロシア軍部隊を空爆する計画を秘密裏に進めていたと報じた。ウクライナのゼレンスキー大統領が昨年12月に中止を命じ、実際には攻撃は行われなかった。 計画ではシリア国内のロシア部隊のほかウクライナ侵攻に部隊を派遣しているロシア民間軍事会社ワグネルの部隊も標的としていた。米国も関与して実行していればロシアが中東地域の米関連施設に報復攻撃をする可能性があったとしている。 ウクライナ軍情報機関は無人機によるロシア部隊の空爆を計画。米軍と連携してきたクルド勢力主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)を訓練し攻撃に参加させることも検討していた。SDFと対立するトルコも計画を把握していたという。 機密文書はゼレンスキー氏が中止した背景について、米国の圧力のほか使用できる無人機