2022年2月にウクライナに対する全面戦争を開始してから2年後までに、戦闘車両をおよそ1万5000両失ったロシアは、焦りを募らせた。 新造分と長期保管していた古い車両の改修分を合わせても、月に600両超にのぼる戦車や歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車の損失ペースにはとても追いつかない。 戦争が3年目に入るなか、ロシア軍部隊がトラックやゴルフカートのようなオープンタイプの車両で戦場に乗り込む例が増えているのはそのためだ。最近はさらにオートバイを使うことも多くなっている。 もっとも、ロシア軍部隊が無防備な、あるいは最小限の防護しかない車両をよく乗り回しているからといって、戦場でウクライナ軍に勝てていないというわけではない。ウクライナ側もまた、弾薬が枯渇し、人員も不足するという問題を抱えている。