衆院予算委員会の閉会中審査 安倍晋三首相は加計学園問題を巡り強気の答弁を続けた通常国会から一転、24日の衆院予算委員会では「国民から疑念の目が向けられるのはもっともなことだ」と低姿勢に努めた。ただ、肝心の国家戦略特区決定の手続きについては「指示していない」の一点張り。文書で記録を残している文部科学省などの主張を首相側が記憶だけで否定する「強弁」の構図は変わらず、野党のただした「加計ありき」の疑念を払拭(ふっしょく)するには至らなかった。 加計学園・森友学園の問題などが相次いで発覚した通常国会では、首相は野党の追及を「印象操作だ」とはねつけ、質問に正面から答えず、民進党の支持率低迷をあげつらう場面もあった。閉会から1カ月以上たち、自身の内閣支持率が低落するに至って、答弁姿勢は一変。自民党幹部らに「丁寧にやる」と宣言して閉会中審査に臨んだ。
安倍晋三首相は、昨日(7月24日)の衆議院予算委員会での閉会中審査で、加計学園の特区への申請を知った時期について質問され、「1月20日に申請が正式決定した時点」と明言した。「腹心の友」の関係にある加計孝太郎氏と、頻繁に、ゴルフ、会食などを繰り返していた安倍首相が、加計学園が今治市の特区で獣医学部新設の申請をしていることを、最終的に加計学園が事業者に決定された今年の1月20日まで知らなかったというのは、常識では考えられないことであり、昨日の国会での安倍首相の答弁の中で特に注目されている。 昨年10月以降、獣医学部新設を認める条件として、「広域的に獣医学部が存在しない」「平成30年4月設置」などが設定され、「加計ありき」であった強い疑念が生じていることを受け、それらが安倍首相自身の「加計学園への有利な取り計らい」であったことを否定することが目的なのであろう。 なぜなら、昨年9月9日の国家戦略特
【閉会中審査】崩れた「加計ありき」 揺れる前川喜平前次官証言、論拠示せず 加戸守行前愛媛県知事は「濡れ衣晴らす」 衆院予算委員会の24日の閉会中審査で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、加戸守行前愛媛県知事と前川喜平前文部科学事務次官が再び参考人として答弁した。手続きの正当性を重ねて訴えた加戸氏に対し、前川氏は首相官邸や内閣府から「加計学園」と名指しで指示を受けていないと明らかにし、「加計ありき」の論拠が崩れた。(沢田大典) 「安倍晋三首相にかけられた、あらぬぬれぎぬを晴らす役に立ちたい」 加戸氏は予算委で自民党の小野寺五典元防衛相に対し、こう語った。一連の批判を「ぬれぎぬ」と豪語するのは10年にわたり誘致に尽力した自負があるからだ。家畜伝染病などに悩まされた加戸氏は愛媛県今治市と平成19年から15回、構造改革特区での獣医学部新設を申請し、はね返されてきた。 加戸氏は「他の大
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「加計学園ありき」の決定打となる文書を入手! 日本獣医師会顧問・北村直人氏が岩上安身のインタビューで予告した「爆弾証拠」開示! 山本幸三地方創生担当相の弁明に北村氏が徹底反論! 2017.7.21 「これ(議事録)が世に出ていけば、今まで(安倍)総理の答弁していたことは全部覆ります」 日本獣医師会の北村直人顧問が、2017年7月15日に岩上安身のインタビューに答えた際に予告していた「爆弾証拠」を、ついに開示した。 岩上安身は公募の2ヶ月前の11月にすでに山本大臣自らが獣医師会におもむいて根回しを行なっていたことに触れ、「公募はまるっきりの茶番だった」とツィートしている。 【岩上安身のツイ録】獣医学部の新設は、公募の2ヶ月も前から加計学園に決まっていた!山本幸三地方創生相の決定的証言を記した日本獣医師連盟の議事録入手、IWJが全文公開! 2017.7.20 下記のYouTube動画はインタビ
加計学園の獣医学部新設を巡る疑惑についての閉会中審査が24、25の両日、衆参両院で開かれることが決まった。ようやく安倍晋三首相の出席を得ての開催となったわけだが、新しい証拠が出てこない限り真相解明にはつながらないだろう。 注目は前川前次官と和泉補佐官の対決のみか 野党が拠り所としている一連の文部科学省の内部文書は、いわば二次情報だ。「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと書かれてはいるが、直接、指示を受けた本人が作成した文書ではない。いわば、「又聞き」という二次情報。何度も同じような表現が出てくることを考えると、官邸の意向があった蓋然性はあるものの、文書に登場する官邸幹部が認めない限り「総理の指示」があったと断ずることはできない。見方によっては、加計学園の理事長が首相の親しい友人であることを慮った周囲の忖度とも受け取れる。あるいは、獣医学部を国家戦略特区の目玉にするために首相が
人事課長が隠蔽(いんぺい)に加担、早稲田大への口裏合わせ依頼……。文部科学省の「天下り」あっせん問題で、20日に発表された内閣府再就職等監視委員会の調査結果からは、官僚トップ自らの関与に加え、組織的に規制違反の発覚を免れようとした行為も浮かび上がった。 「最初に事実を見た時には驚いた。現在までの調査の中で、こうした組織的なものが発覚したのは初めてということになると思う」 20日午前、東京都内で記者会見した再就職等監視委員会の担当者は、こう語った。文科省での組織的な天下りは、再就職あっせんなどを規制した改正国家公務員法施行直後の2009年ごろから行われていたという。 監視委は、調査時に同省の人事課職員が「天下り」に関する事実を隠蔽した行為について「想定問答を作成し、関係者間でメール、電話などで調整していた」などと説明。こうした行為の報告を受けた人事課長は、監視委の調べに対し、「隠蔽行為に加担
石破派、産経記事配布を抗議=加計めぐる発言「事実でない」 自民党石破派は21日までに、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題をめぐる産経新聞の記事を党幹事長室が全議員にメールで配布したのは「不適切だ」として抗議した。 送付されたのは7月17、19、20各日付朝刊の加計問題に関する連載記事。このうち、17日付の記事は、 石破茂 同派会長が地方創生担当相在任時に日本獣医師会幹部らと面会した際、学部新設条件について「誰がどのような形でも現実的には参入は困難という文言にした」と述べたと記載。これに対し、石破派は「発言は事実ではない」と主張している。 幹事長室は同派に対し「閉会中審査の参考にしてもらうため送付した」と説明。一方、同派の 平将明 衆院議員は21日の記者会見で「石破氏が獣医師会の意思を受けて反対勢力だったという印象操作と取られかねない」と批判した。(2017/07/21-17:14)
学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐる国会審議で、事実と異なる説明をしたり確認を拒み続けたりするなど、政府側の対応が原因で少なくとも14時間が空費されたことが朝日新聞の調べでわかった。国会審議の2日分に相当する長さ。真相解明に後ろ向きな政府の姿勢を映した形だ。 24、25日には衆参両院の予算委員会で首相が出席する閉会中審査がある。「せっかく開くなら国民が『分かった』と納得してもらうまで説明する」と自民党幹部に話した安倍晋三首相の答弁が改めて問われる。 「総理のご意向」などと記された文部科学省の内部文書の存在を朝日新聞が特報した5月17日から、首相外遊中に閉会中審査があった7月10日まで、加計学園問題を担当する内閣府、文科省、農林水産省と関係が深い衆参の計10委員会を対象に審議内容を調べ、質疑と答弁の時間を集計した。 政府の事実と異なる説明が発…
加計学園の現役の客員教授が日本テレビの取材に応じ、獣医学部の新設計画に学園内で異議を唱(とな)えていたことを明かした。 取材に応じたのは、加計学園が運営する千葉科学大学客員教授(北海道大学大学院獣医学研究科客員教授・コロラド州立獣医科大学客員教授・加計学園 千葉科学大学客員教授)で獣医師の加藤元氏。加藤氏は加計学園が獣医学部新設を目指していた数年前、学園の幹部に対し、国際基準に沿った獣医学教育が必要で、学園の計画ではそれは難しいと異議を唱えたという。 加藤氏「加計孝太郎理事長のお父さん(が理事長)の時代から(獣医学部を)持ちたかったわけです。つくる以上はAVMAスタンダード(獣医学教育の国際基準)をクリアしなければ意味がないと(幹部に言った)」 ─Q:反応は? 加藤氏「(幹部は)先生の言うことを聞いていたら不可能だと。(幹部が)実現の道筋が見えないと言った」 加藤氏は、日本では獣医師志望の
【加計学園 行政は歪められたのか(下)】文科省はサボタージュで抵抗しただけ…挙証責任果たせず「白旗」 「ご意向」文書の真意とは? 学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる批判が吹き荒れる6月26日、地方創生担当相の山本幸三は内閣府での会合でこう語った。 「この話は、去年3月末までに文部科学省が挙証責任を果たせなかったので勝負はそこで終わっている。半年後の9月16日に延長戦としてワーキンググループ(WG)で議論したが、そこでも勝負ありだった」 多数のメディアや野党は、首相の安倍晋三と加計学園理事長が旧知の仲であることから「加計ありきだった」という批判を続けている。その最大の根拠は、内閣府幹部職員が文科省職員に「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと語ったとする同省の内部文書だった。 ところが、「官邸の最高レベル」という文書の日付は「平成28年9月26日」。この時
加計学園の問題をめぐり福岡のキーマンが新たな証言をしました。 日本獣医師会と自民党福岡県連のトップを務める蔵内勇夫会長が、20日、TNCの取材に応じました。 【日本獣医師会 蔵内勇夫会長】 「四国に作るとするならば、という話はしていた。それと京都についても言及していた」 獣医学部の新設計画をめぐり、去年11月、日本獣医師会を訪れた山本幸三・地方創生担当大臣と面会していた蔵内勇夫会長。 その際に、新設する場所について「四国」と「京都」の名前が挙がったと答えました。 日本獣医師連盟は、その面会の際の議事録を明らかにし、山本大臣が「四国に新設することになった」と発言したという記録が残っているとしていましたが、これについて蔵内会長はー。 【蔵内会長】 「記録を見ていない。獣医師会と獣医師連盟は別組織で、獣医師連盟が管理しているメモではないかと思う」 記録を見ていないとして明言を避
山本幸三地方創生担当相は20日、学校法人「加計学園」(岡山市)による獣医学部新設計画をめぐり、事業者決定の約2カ月前の平成28年11月に日本獣医師会(東京都)の幹部に同学園の名前を挙げて「四国で新設することになった」と伝えたとする面会記録があったとする報道について、記録の内容を否定した。内閣府で記者団の質問に答えた。やりとり全文は次の通り。 ◇ 山本氏「11月17日の獣医師会との会合ですけれども、私から『広域的に獣医学部が存在しない地域に限り新設を認めることになり、パブリックコメントを始めることになった。申し訳ないがご理解いただきたい』と発言いたしました。これに対して獣医師会側はそれは当然、四国の今治と決めつけた言いぶりで対応しておりました。私は獣医師会の言い分をずっと、前半は聞いていたところであります。したがって、記事で会合の概要というのが出ていますが、この獣医師会側の思い込みと、私の発
学校法人・加計(かけ)学園が公募で国家戦略特区での獣医学部設置を認められる約2カ月前の昨年11月、山本幸三地方創生相が日本獣医師会を訪れて幹部と面会し、「愛媛県今治市」「加計学園」の具体名や自治体の負担額を挙げて獣医学部の新設方針を伝えたと記録する文書が同会にあることが分かった。山本氏は国会答弁で「加計ありき」の手続きを否定しており、記録にあるような発言をしていたとすれば、これまでの説明と矛盾する。 獣医師会が作成した面会記録で、「山本幸三内閣府特命担当大臣(地方創生、行政改革)との意見交換の概要(抜粋)」とある。日時は「平成28年(2016年)11月17日(木)9時22分~10時08分」、面会場所は「日本獣医師会役員室」、政府側の出席者として山本氏と事務の秘書官、獣医師会側は蔵内勇夫会長、政治団体・日本獣医師連盟の北村直人委員長ら幹部4人の名前が書かれている。 冒頭の山本氏の発言として「
獣医学部の新設を巡る問題で、内閣府の山本幸三担当大臣が、政府が学校法人を決定する2カ月前に、加計学園に決めたと日本獣医師会に通告していた議事録を「週刊文春」が入手した。 獣医師会の議事録によると、2016年11月17日、山本大臣は、日本獣医師会本部を訪問し、会長ら役員に次の通り述べている。 〈獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった〉 〈四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった〉 議事録に残る「加計ありき」 禁無断転載/文藝春秋 学部新設に前のめりの山本大臣 ©共同通信社 四国では、加計学園が愛媛県今治市で獣医学部新設を目指しており、加計学園に決まったことを獣医師会に通告した形だ。 この日は、獣医学部の新設をどの学校法人が担うかを政府が決定する2カ月前だったが、この議事録により、「加計ありき」で進んでいたことが裏付けられた。 さらに、山
学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題を巡り、安倍政権は民進党が求めている和泉洋人首相補佐官ら七人の証人喚問に応じない方針だ。十五、十六両日の共同通信の世論調査で、加計学園問題での政府説明に八割近くが「納得できない」とする中でも、事実解明から後ろ向きのままだ。 与党は東京都議選の自民党大敗や内閣支持率急低下を受け、野党が求めていた安倍晋三首相が出席する国会の閉会中審査を受ける方針。二十四日の週に、首相出席で衆院予算委員会の集中審議を開催することで野党と調整中。首相官邸は、文部科学省に計画促進を迫ったとされる和泉氏を参考人で出席させることを検討している。 加計問題を巡っては、前川喜平前文科事務次官が十日の参考人招致で、獣医学部の選定は「はじめから加計学園に決まっていた」と指摘。和泉氏から直接「首相の代わりに言う」と求められたとあらためて証言した。
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