2日の日韓首脳会談で懸案の慰安婦問題の早期妥結で一致したものの、日本で慎重意見が出ていることに韓国側が気をもんでいる。首脳同士の信頼を築こうと、朴槿恵(パククネ)大統領が安倍晋三首相にバラの花束を贈るなどの気遣いをしただけに、韓国政府関係者からは「信頼関係が傷つかないか心配だ」との声も漏れる。 複数の日韓関係筋によれば、1日に訪韓した安倍首相のホテルの部屋に、朴大統領の名前で真っ赤なバラの花束が届けられた。実務訪問だったが、空港では慣例よりも格上の林聖男(イムソンナム)第1外務次官が出迎えた。 同時期に訪韓した中国の李克強(リーコーチアン)首相は公式訪問で晩餐(ばんさん)会も開かれ、昼食会を提案して断られた安倍首相とは待遇の差が目立った。だが、韓国側は日本へのこうした気遣いに加え、3年半ぶりの日韓首脳会談で「十分な時間をかける」と約束し、会談時間に制約をかけない考えを伝えた。 結局、会談時