トヨタの直営店であるトヨタモビリティ東京の販売店。全国に先駆けて2019年に販売店の看板を「TOYOTA」に統一した(記者撮影) 国内のトヨタ系ディーラーにとって大きなサプライズだろう。トヨタ自動車が直営の販売会社の譲渡を一挙に決めた。現在、トヨタ系列のディーラーを国内で運営するのは277社(2020年5月時点)。ほとんどが地場資本による運営で、直営は6社だけ。今回、そのうち5社の譲渡が明らかになった。 【図表】トヨタ自動車が売却する5つの直営販社とその譲渡先 これでトヨタ直営の販社はトヨタモビリティ東京の1社だけになる。同社は、東京トヨタ自動車、東京トヨペットなど5社の集約で2019年4月に設立された販社だ。2020年3月期の売上高は4294億円と突出して大きい。先進的な取り組みを行う特別な販社のため、地場への売却はまずない。実質的にトヨタは販社運営のすべてを地場資本に譲渡したといえる。