大阪維新の会の橋下徹代表(45)が政治生命をかけた大阪都構想が、大阪市民による住民投票で否定された。タレント弁護士から政界に転じて7年余。自治体のトップとして国政政党まで立ち上げた風雲児に対し、「民意」は小差ながら「NO」を選んだ。憲法改正など国政の動きも連動しそうだ。 接戦にはなったが、最後は約1万票差で敗れた。 「政治ですから。負けは負けです。たたきつぶすといくさを仕掛けて、こちらがたたきつぶされた」 17日夜の記者会見。接戦に持ち込んだことで「引退」の撤回はないのか問われた橋下氏は、完全に否定した。大阪維新の会内部には楽観ムードもあったが、橋下氏は一貫して厳しい見方をしていた。 「人間は不安が残っている限りは、最後は現状維持を望む。もっと厳しいと思いますよ。現実は」 ほぼ1カ月前、記者団に漏らした予感は的中した。 17日の街頭演説場所に選んだのは政治家としてスタートを切った大阪・難波