【読売新聞】 世界有数のカルデラが生み出した特徴的な眺望で知られ、「阿蘇くじゅう国立公園」も広がる熊本県の阿蘇地域一帯に、大規模な太陽光発電所が次々に出現している。全国の国立公園でも急増しており、環境省は開発に一定の歯止めをかけなけ
メガソーラー建設に伴い、山肌が露出した先達山の斜面。異様な光景に驚く市民は多い=福島市(芹沢伸生撮影) 大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設が相次ぎ、景観が損なわれ災害の発生も危惧されているとして、福島市は「ノーモア メガソーラー宣言」を12日までに発表した。「山地へのメガソーラー設置は望まない」という市のスタンスを明確にし「事業者に入り口の段階で諦めてもらう」(木幡浩市長)のが狙いだ。 市によると、出力1メガワット以上のメガソーラーは未完成も含め、8月現在で市内に26施設ある。山間部では多くが斜面に設置され、森林伐採で土壌が保水機能を失い、過去には大雨で法面が崩落し、土砂が流出するなどの被害も出ている。 市は令和元年に「太陽光発電施設の設置に関するガイドライン」を設け、事業者に法令順守や周辺環境への配慮、地域住民との協調などを求めてきた。しかし、手続きが適法であれば市は建設を止めるこ
福島市は31日、災害発生が危惧され、景観が損なわれる山地への大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を「これ以上望まない」と宣言した。県から林地開発許可を得るなど必要な手続きを経て進行している建設を止めることは難しいが、今後の設置計画に対しては「市民と連携し、実現しないよう強く働きかける」と反対姿勢を明確化した。 市内のメガソーラーは8月現在で建設中を含め26施設あり、場所は【地図】の通り。出力は計332メガワットに上り、東北電力原町火力発電所の6分の1に相当する電力を生み出す力がある。 一方、このうち20施設は県外事業者が主体で、売電収益による地元の経済効果は限られる。市西部の吾妻山麓では開発が進み、豪雨による土砂流出や景観悪化の弊害も指摘される。 高湯温泉に近い同市在庭坂の先達山は約60ヘクタールを造成する計画で広範囲にわたり森林が伐採され、春ごろから山肌がむき出しとなって「はげ山」と化し
太陽光発電設備の設置が引き起こす景観や自然破壊などの問題が各地で深刻化している。毎日新聞が47都道府県を取材したところ、8割がトラブルを抱えていることが分かった。原子力発電に代わる主力電源として期待されながら、全国で公害化する太陽光発電。何が起きているのか。 ドーム17個分、巨大パネルに覆われた黒い山 「晴れの国」で知られる岡山県。5月下旬、日射条件が良く、白桃が名産の赤磐市に入ると、緩やかな山の斜面に墨を流し込んだように真っ黒な太陽光パネルが広がっていた。 4月、石油元売り大手の出光興産がこの地で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の稼働を始めた。東京ドーム17個分に相当する82ヘクタールにパネル32万枚が並ぶ。年間発電量は6500万キロワット時に上り、約1万3000世帯分の電気を生み出す巨大発電所だ。 だが、周辺住民によると、2018年と20年にパネルを設置した斜面から土砂が崩落する事故
フリーライター。教育系企業の営業職を経てライターに転職。「R25」や「JBpress」などで、ビジネス・経済系の記事を中心に幅広く執筆。企業のオウンドメディアやブランディング記事も手がける。 https://twitter.com/taro_arii News&Analysis 刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。 バックナンバー一覧 「エコ」のイメージが強い太陽光発電。しかし今、全国各地でメガソーラーの建設とそれに対する反対運動が起きている。景観地としても有名な長野県・霧ヶ峰の麓でも、東京ドーム約40個分、ソーラーパネル約31万枚の巨大計画が立ち上がり、住民の反対運動が過熱。はたしてなぜ、このような事態が頻発するのか。長野県をモデルケースに、太陽光は本当にエコなのか
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