熊本市の本年度採用試験合格者で、上級職事務職(大学卒業程度)の内定辞退が18人に上り、政令市になった2012年度以降、最多となっていることが分かった。辞退者は18年度から急増しており、市は要因を測りかねている。 上級職事務職は市の職員採用試験で募集人員が最も多い。市の事務方の主力で、本年度は391人が受験し、80人が合格した。 市によると、辞退した18人の理由で最も多いのが、国家公務員への就職で14人。民間企業を選んだのが1人で、残る3人は把握できていないという。 市の募集人員は毎年変わるが、これまでの辞退者は一桁台で、辞退率は1割前後だった。ところが18、19年度は辞退率が2割を超えた。 市職員の初任給は18万8千円。国(18万700円)や県(18万7200円)を上回っており、待遇面では遜色ない。「国への就職を理由に辞退するケースはこれまでもあったが、なぜ昨年から増えたのか分からない」と