北上しても雨の勢いが衰えず、東日本の広い範囲に記録的な大雨を降らせた台風19号。河川の氾濫(はんらん)が相次ぎ、大規模な浸水などの被害が各地で多発したのは、台風の規模に地形条件が重なったためとみられる。東北などでは、想定を超える事態への対応に追われた。 台風19号が伊豆半島に上陸したのは12日午後7時前。だが、台風本体の北側には厚い雨雲が張り出し、東海や関東地方では上陸前の日中から大雨に見舞われた。12日に24時間降水量の観測記録を更新した地点は16都県の84カ所に及んだ。雨が強まる時間が遅かった岩手県でも、13日までの24時間雨量を更新した地点があった。13都県で大雨特別警報が出され、東北から関東甲信にわたる広い範囲で河川が氾濫したり、土砂災害が起きたりした。 広範囲に大雨を降らせた要因について、専門家は台風本体の大きさや勢力に、地形条件が重なったことを挙げる。 台風19号は、今月6日に