昨年2016年は、酒井順子さんの『子の無い人生』、香山リカさんの『ノンママという生き方 子のない女はダメですか?』といった「子なし」に関する書籍が相次いで刊行され、「子なし女性」たち――芸能人、女性アナウンサーから首相夫人まで――が堰を切ったかのように自らの思いを赤裸々に語り始めるなど、〝子なしブーム〟と呼んでもよさそうな状況だった。 「非婚・子なし女性」である酒井順子さんと香山リカさんは、「私は最近、しみじみと『子供がいなくてよかった』と思うのです」(『子の無い人生』)、「私はこの運命に、心から感謝したい」(『ノンママという生き方』)と「子なし人生」を力強く肯定し、世間に点在している「子なし女性」たち――「子なし女性」は「子持ち女性」がママ友化するようには群れない――を強力にサポートした。 一方、「既婚・子なし女性」も、その幸福ぶりをアピール。例えば俳優の山口智子さんは、積極的に子どもを