東北地方を中心に、全国十府県でJAグループの政治運動組織「農業者農政運動組織連盟」(農政連)が、七月の参院選で自民党候補への推薦を見送ったことが本紙の取材で分かった。JAグループは自民党の有力な支持層とされてきたが、環太平洋連携協定(TPP)などを進めた安倍政権への不満が背景にある。安倍晋三首相(自民党総裁)は東北を重点的に遊説するなど、農業票の引き留めに躍起だ。 (山口哲人) 十府県は青森、岩手、宮城、秋田、山形、石川、三重、京都、高知、佐賀。これらの農政連は野党側にも推薦を出さず、自主投票とした。改選二の京都以外は、参院選の勝敗を分ける一人区。