今回沼の話をしてくれたのは、40代の早川春奈さん(仮名)。現場となっている医療的ケア児の支援施設は仕事がきっかけで関わるようになったという。後に関連施設に春奈さんの子どももお世話になったことから、スタッフと親交が深まり、内輪のさまざまなことを相談しあう仲になっていった。 「施設長の女性がスピリチュアル療法士にハマっていて、ほぼ言いなりなんです。施設の運営にまで不穏な動きや支障が出るようになったことで共同経営者が困り果て、私にも相談してくるようになりました」 春奈さんの言う「スピリチュアル療法士」は、表向きは一般的な理学療法士だ。清潔感漂う、グレイヘアの中年男性。爽やかなスポーツマンといった雰囲気で、いわゆる「イケおじ」と呼んでも違和感なさそうだ。 春奈さんも、その療法士にお世話になったひとりである。春奈さんの子どもが小学校でケガをしたことから施設長に紹介され、リハビリサロンへ通うようになっ