「初心忘るべからず」この言葉を、耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか? 私は小学校や中学校の校長先生から、記念式典の挨拶などで聞いた気がします。その時に理解していたのは、「最初に志した初々しい気持を忘れてはいけない」というもの。実は、この言葉の真意が異なることを、みなさんはご存知でしょうか?そして、この言葉を残したのは、能楽を大成させたとして名高い世阿弥だということも。 能楽って? ユネスコ世界無形文化遺産に認定されている能楽。世界に誇れる伝統芸能ですが、実際に能楽堂に足を運び、生の能楽に触れたことがある人は少ないかもしれません。 能楽とは、「能」と「狂言」を合わせた舞台芸術です。能は主に古典文学や、同時代の出来事を元にした歌舞劇で、狂言は、日常の滑稽な部分を題材にした喜劇。この二つの芸能を交互に演じたり、それぞれ独立した形で演じているものが能楽と呼ばれています。通常は屋内の能楽
ビジネスを強くする教養 斬新な思考、創造性はアートからやってくる!美術や音楽、ワイン、さらには哲学や宗教などを、その世界のプロ達が、最新のトピックスにからめて、わかりやすく解説します。 バックナンバー一覧 歌舞伎と比べてとっつきにくいといわれる能だが、意外にも欧米などを中心に根強い人気を誇っている。能の何が、彼らを魅きつけているのだろうか Photo:JIJI 600年以上の歴史を誇る日本の伝統芸能の「能」。華々しくわかりやすい歌舞伎や落語などと比べ、能の面白さや見方はいまいちわからないという人は多いかもしれないが、実は海外では根強い人気を誇っている。なぜ能が海外でウケるのか。能楽研究者で法政大学名誉教授の西野春雄氏に聞いた。(清談社 岡田光雄) フランス人も魅せられる 能の神秘性 しばしば能は同じ伝統芸能の歌舞伎と比較される。市川海老蔵や中村勘九郎、尾上松也など歌舞伎役者の名前は出てきて
Tarzan(6月14日号)の「感覚的身体論」で、野村萬斎さんが「狂言師のカラダ」を論じている。能狂言といえば静かな舞台芸術のイメージだが、これを一読すれば、伝統文化である以上に究極の肉体表現なのだ、と納得する。 掲載誌は男性向けにフィジカルや健康を扱い、創刊から30年を過ぎてなお競合誌が現れない特異な媒体。健康誌が多々あるなかで、加齢臭がないのが特徴だ。ライザップの隆盛を引くまでもなく、中高年の健康志向はますます盛んである。 「狂言師のカラダは、毎日のように何らかのかたちで稽古をしたり、弟子に稽古をつけたり、舞台に立つ中で培われるものです」 この冒頭を受けて稽古と公演に追われる筆者の日常が紹介され、こう続く。 「舞台の演出をしたり、映像作品に出演したり、いろいろなことをやりながらも稽古で楽をしない...ズルしないように己を律するのは大変といえば大変なことです」 「苦行に耐えないと、どんど
【3月19日 AFPBB News】能舞台を併設した「劇場型」レストランが20日、東京・日本橋にオープンする。日本古来の芸能と食文化を国内外問わず多くの人に体験してもらおうというコンセプトで、能や狂言を鑑賞しながら飲食を楽しめるよう、ひのき舞台を囲むように客席が配置されている。 19日に行われた内覧会では、狂言師の野村萬斎(Mansai Nomura)さんによるこけら落としの公演が披露された。 劇場型レストランは、「水戯庵(Suigian)」と名付けられ、金魚などを用いた幻想的な展覧会を手がけることで知られる「アートアクアリウム・アーティスト」の木村英智(Hidetomo Kimura)氏(45)が企画した。 2020年の東京五輪に向けて国内でも「日本ブーム」が広がりを見せる中、木村氏は「国内各地を結ぶ街道の拠点で老舗も多く残る日本橋で、もっと気軽に『本物』と出合える場を提供したい」と話し
少女マンガ界を牽引する成田美名子先生の画業40周年を記念し、原画展が東京・銀座で開催された。成田先生自らが選りすぐった原画40点は全てカラー。淡く繊細なタッチの中にも、凛とした空気を感じさせる成田先生の魅惑のイラストが紹介される原画展は、ファン必見のイベントだったのではないだろうか。 またもう一つ、特別な企画が開催された。 『花よりも花の如く』(白泉社)が、能をテーマにした物語であることから、作中で主人公が舞った曲を演目とした「花花能」が催されたのだ。 本作は成田先生の作品の中でも、連載15年と長きにわたり愛されている作品。若き能楽師の榊原憲人(さかきばら・のりと。通称:けんと)が、演者として、人として成長していく人間ドラマである。 2月11日から13日の3日間にかけて行われた「花花能」は、まるで憲人が舞台に立っているような、マンガの中の世界が現実になったかのような、特別感にあふれた公演と
IROHA GRAND HOTEL 【いろはグランホテル松本駅前】コラボパートナーになってホテル... 詳細を見る
天皇皇后両陛下がアウシュビッツとフクシマの悲劇を題材にした「能」の舞台を鑑賞された。 両陛下は14日夜、国立能楽堂で新作の能「鎮魂」を鑑賞された。この能は元駐日ポーランド大使で能の研究家でもあるロドヴィッチさんが東日本大震災での経験をもとに台本を書いたもの。大震災の津波と原発事故で息子と故郷を失った福島の男性が、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡を訪れる物語で、死者の声に耳を傾けていく中、「鎮魂と救済」がなされるさまが描かれている。 また、ロドヴィッチさんは震災翌年の歌会始で両陛下がそれぞれ震災を詠まれた和歌に感銘を受け、作品の中に取り入れた。両陛下は真剣な表情で鑑賞し、帰り際に「素晴らしい」と感想を話されていた。
先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日本もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、
11月30日以前の「BS1」および「BSプレミアム」で放送した番組は、 ・「BS1」は「NHK BS」の番組表 ・「BSプレミアム」は103チャンネルの番組表 それぞれを読み替えてご覧ください。(過去30日分ご覧になれます)
狂言師・野村萬斎による、古典の知恵と洗練をいまに還元したいというアイデアから2003年にスタートした「現代能楽集」シリーズ。第一弾より川村毅、鐘下辰男、宮沢章夫、野田秀樹、倉持 裕、前川知大といった劇作家・演出家たちが、能楽の物語や演出手法に着想を得て新作を書き下ろし、新しい現代劇を生みだしてきた。 今秋8回目を迎える同シリーズで、劇作・演出を担当するのが元・劇団M.O.Pの主宰者であり、NHK連続テレビ小説『まんてん』の脚本家としても知られるマキノノゾミ。平岡祐太、倉科カナ、眞島秀和、一路真輝といった俳優らと共に、三島由紀夫が約60年前に「能楽」のアップデートを目論み、物語を昭和へ移植した『近代能楽集』収録の『卒塔婆(そとば)小町』『熊野(ゆや)』という2つの作品を、さらに現代に換骨奪胎した新作『道玄坂綺譚』を上演する。 渋谷の道玄坂らしき場所のネットカフェを舞台に、夢幻能の世界と現実が
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く